(月曜日)
サラが起きない。昨日は昼寝をロクにせず、散々自転車で走り回ったのにいつもと同じ時間に寝れば、起きれるわけがない。朝から大騒ぎして、何とか登園。
お迎えに行く。新しい担任さんが今日から赴任。
先生「初めまして。よろしくお願いします」
(´・ω・`)「(チンピク!)」
ココは顔が採用基準の保育園だとしか思えない。
風呂に入ると、奥さんの髪の毛が大量に散らばっていた。
(´・ω・`)「汚ねえなあ。何で片付けないのかなあ」
(`・ω・´)「チンチンの毛かと思った」
(´・ω・`)「面白かったけど、お下品だよ」
保育園で、ゲゲゲの鬼太郎が流行っているらしい。
(`・ω・´)「猫娘、砂かけババア、目玉の親父。目玉の親父って何?」
(´・ω・`)「鬼太郎のお父さんの目玉だよ」
(`・ω・´)「どういうこと?」
(´・ω・`)「鬼太郎のお父さんが死んじゃってさ。人間は死ぬと腐るんだよ。そんで、目玉がポロリと落ちたの」
(`・ω・´)「じゃあ、手足はどうやって生えてきたの?」
(´・ω・`)「ウッ!鋭いな。分からん」
(`・ω・´)「何で知らないの?」
(´・ω・`)「だってさ、俺は鬼太郎嫌いだもん。気持ち悪いから。お前が鬼太郎好きって意外で驚いたよ」
夕飯。保育園でS君が男の子と喧嘩したり、女の子に意地悪するらしい。
(`・ω・´)「S君ってジャイアンみたい」
(´・ω・`)「どんなことするの?」
(`・ω・´)「M君に向かって死ねって言ったり、サラちゃんが遊んでたオモチャを持ってったり」
(´・ω・`)「酷いね、そりゃ」
(`・ω・´)「M君、喧嘩ばかりするから、仲直りに入るんだけど疲れたよ」
(´・ω・`)「意地悪されたとき、サラちゃんはどうすんの?怒るの?」
(`・ω・´)「何にもしない」
(´・ω・`)「何もしない?」
(`・ω・´)「そう。我慢する」
公園で順番待ちして横入りされても、確かにサラは何にも言わない。我慢強いのは悪くないが、主張するべきことは言わないとねえ。
就寝。
(´・ω・`)「世の中にはお金がなくて大変な思いをしている人がいるんだよ」
(`・ω・´)「じゃあ、サラちゃんがお金あげる」
(´・ω・`)「どういう意味だ?」
(`・ω・´)「サラちゃん『達』、お金あるもん」
(´・ω・`)「ウチに金なんてねえよ。言っとくけど、ウチは貧乏だぞ。あげる金なんかあるわけないだろうが」
サラにモノを与えすぎだと奥さんに注意されていたが、正しくその通りだった。
(火曜日)
帰りが遅くなりサラと会えず。
(水曜日)
明日からサラと奥さんは帰省。サラはずっと「バァバに会える」と楽しみにしていた。何日も前から「あと何回寝たらいいの?」と聞いてきたほど。
1週間以上の帰省だというのに、何の用意もしていない奥さん。慌てている様子を見て、相変わらず計画性がないことにビビる。
(´・ω・`)「俺と離れることになるけど、寂しいか?」
(`・ω・´)「・・・寂しいよ」
(´・ω・`)「すごい間があったぞ」
やっと1人になれる。
(木曜日)
俺は普通通りに出社。朝、サラとバイバイするも、俺の顔を見ない。もはや俺のことはどうでもいいらしい。
帰宅すると真っ暗。スーパーで買った肉を調理して寝る。
(金曜日〜土曜日)
エロ動画を漁りまくって暇さえあればシコるという最悪のゴールデンウィークだった。
余った時間は、あらゆるものを洗濯したり、キッチン、風呂、リビングを徹底的に掃除する。
(日曜日)
夕飯用の鍋の仕込みをし、東京駅へ迎えに行く。ちょっと余裕をかましていたら、ギリギリ間に合う。駅が混みすぎていてまともに歩けない。
サラと奥さんが新幹線から出てきた。蚊に刺さられたらしく、顔や手に湿疹。何やらポッチャリしている。
(´・ω・`)「・・・少し太ったんじゃないか?」
奥さん「沢山食べたからねえ」
(´・ω・`)「(ちょっとどころじゃない。かなり太ったぞ。顔がパンパンだ)」
サラは眠いと言ってグッタリしている。新幹線に5時間近く乗っていれば疲れるだろう。
雨はいつの間にか土砂降り。駅から走って帰るしかない。改札前でスーツケースにカバーをかけたりしていると、2人の夫婦っぽい男女が物凄い勢いで駅員と揉めていた。
サラにカッパを着せたりなんやかんやとしていても、終わるどころかヒートアップ。聞いていると、金を払う払わないで揉めている。プチンと切れた。
(´・ω・`)「お前らうるせーな!!!サッサと金払えよ、ボケ」
???「何だアンタ」
(´・ω・`)「ずっとグダグダ言いやがってよ、くだらねえことで揉めやがって。うっせえんだよ!」
駅員「すいませんねえ」
(´・ω・`)「警察呼んだ方がいいっすよ。いつまで経っても終わりゃしませんよ、これ」
奥さん「関わらない方がいいんじゃないの?」
(´・ω・`)「放っておけるかよ。誰かが入らないと終わらないだろ」
相手は日本語が怪しかった。外国人なのかクスリやってんのか分からなかったが、怒鳴り散らして退散。雨の中を飛び出して全力で走って到着。びしょ濡れ。
夕飯の鍋を準備。「パパお鍋」と称した塩ちゃんこ。サラは好物のようで、物凄い勢いで食べる。
(´・ω・`)「サラ。俺が駅で怒鳴ったけど、怖かったか?」
(`・ω・´)「全然怖くなかったよ」
(´・ω・`)「(随分と度胸がついたな)」
全力で走ったのが効いて、即効で就寝。
(月曜日)
土砂降り。登園は奥さんに任せることに。
久しぶりに保育園へお迎えに行き、帰宅。サラがトイレに入ると、扉を閉めた。
(´・ω・`)「あれ?いつも扉閉めてたっけ?」
(`・ω・´)「だって恥ずかしいんだもん」
(´・ω・`)「扉閉めると怖がってたじゃん?」
(`・ω・´)「もう怖くない」
(´・ω・`)「(変わった)」
風呂。
(`・ω・´)「顔にお湯がかかっても、もう怖くないんだよ」
(´・ω・`)「えっ!じゃあ、顔洗ってごらん」
ビシャビシャと顔を洗うサラ。目に水が入るのを物凄く嫌がるため、いつもなら直ぐにタオルを要求するが、全然大丈夫といい、ケロリとしている。
(´・ω・`)「今年の夏こそはプールに行かないとな」
(`・ω・´)「行きたくないよ」
(´・ω・`)「目に水が入っても大丈夫なら、もう泳げるぞ。練習すればだけど」
(`・ω・´)「うーん」
(´・ω・`)「泳げないのは流石に恥ずかしいからな」
久しぶりに家族3人で食卓。毎日ふりかけご飯
だったので、奥さんの料理の旨いこと。
(火曜日)
サラを保育園に連れていくも、久しぶり過ぎて勝手を忘れてしまい、手こずる。
サラを自転車に乗せる。
(´・ω・`)「あっ!ヘルメット忘れた」
(`・ω・´)「どうしよう」
(´・ω・`)「俺が取ってくるよ。すぐ戻るから、そこにいて」
(`・ω・´)「1人でいるのは嫌だよ」
以前、置いてきぼりにしてサラが大号泣した事を思い出し、仕方なく部屋まで戻ることに。遅刻しそうになった。
帰宅が遅くなり、サラはすでに寝ていた。
(水曜日)
朝。眠いサラは不機嫌モード全開。目を覚ましてからは上機嫌になる。
自転車に乗せる。
(`・ω・´)「あったかいなあ。気持ちがいいねえ」
(´・ω・`)「そうだな」
(`・ω・´)「もう夏になるのかな」
(´・ω・`)「そうだよ。あっという間に暑くなるぞ」
サラを預けて、慌てて出社。
お迎えに行く。R君とAちゃんが、サラに「明日持ってきて」と頼んでいた。
(´・ω・`)「何を渡すんだ?」
(`・ω・´)「お手紙。サラちゃんのお手紙が欲しいんだって」
(´・ω・`)「ふうん」
帰宅してお風呂に入る。
(`・ω・´)「明日、パパがお迎えに来てよ」
(´・ω・`)「明日、面接が夜にあるからさ、帰りが遅くなるんだよ。すまねえ」
(`・ω・´)「サラちゃんねえ、パパのお迎えの方が好きなの」
(´・ω・`)「えっ?そうなの?」
(`・ω・´)「でも、ママには秘密ね。悲しくさせちゃうから」
(´・ω・`)「(大人になったな)」
サラは外食したいと言い張ったが、何とかスルーする。大して上手くもない食事に五千円近くも使いたくない。奥さんの食事の方が美味しい。作る方は大変だけど。。
食事中、サラは延々と喋り続ける。
(`・ω・´)「舌噛んじゃった」
(´・ω・`)「そんなに食いながら喋ってたら、噛んで当たり前だよ」
やっと食事に集中するサラ。食べる量が明らかに増えた。
ノートに「マほう」と書いてあった。
(´・ω・`)「なんじゃこりゃ?」
(`・ω・´)「魔法って書いたの」
(´・ω・`)「何で『ま』がカタカナなの?」
(`・ω・´)「『ま』って書けないんだよ。難しいんだもん」
(´・ω・`)「そっかあ(『ほ』も間違ってるけどね)」
自然に覚えるだろうと放っておいたが、やはり練習させないと無理か。
絵本を読んで寝かしつける。サラはあっという間に寝落ちした。
(木曜日)
面接が夜にセッティングされてしまい、帰宅が遅くなりサラと会えず。
中途採用がなかなか決まらない。現役国家公務員で期待したが、面接対策を全くしておらず、速攻で落とす。舐めてんのか。
(金曜日)
サラのお迎えに保育園に行く。帰り道、プリキュアグミを渡すと、「ヤッター」と喜んでくれる。この笑顔がたまらなく嬉しい。
(土曜日)
土砂降り。自転車練習を楽しみにしていたサラはガッカリ。土砂降りの中を歩いて習い事へ。傘を差して歩くことにも慣れた様子。
土砂降りの中をお迎えに行き、サラと2人でご飯を食べに行く。
サラにとっては量が多く、3分の1を残す。
帰宅後は久しぶりにタブレットで算数を教える。全然できなくなっていて焦る。
(´・ω・`)「1日10分でいいから毎日やった方が良いよ」
(`・ω・´)「嫌だ!つまんない!」
(´・ω・`)「そんなこと言ったって、このままじゃまずいよ」
(`・ω・´)「フンダ!」
(´・ω・`)「(自分のできることしかしない。この子の悪い癖だ)」
夕飯後、サラが「タブレットやりたい」と言ってきた。
(´・ω・`)「何に使うの?」
(`・ω・´)「算数」
自分でも危機感を覚えたのだろう。頑張ろと足掻くところは良いところだ。
(日曜日)
サラと奥さんは一日中外出。サラは朝と夜にタブレットで算数。おはじきを使うことで、随分と慣れてきた。
俺が疲れている様子を見せているからか、サラはあまり俺に近寄らなくなった。体調が芳しくなく、一日中ほぼ横になって過ごす。今年に入ってからずっと体調が優れない。おしまいける。