【台北=田中靖人】台湾の独立派政治団体「喜楽島連盟」は20日、「台湾独立」を問う住民投票の実施を求めるデモ集会を台北市内にある与党、民主進歩党の本部前で行った。党執行部は蔡英文総統(党主席)が掲げる中台関係の「現状維持」の方針に従い、所属議員らの参加を禁止する一方、南部・高雄市内で別の反中デモ行進を行った。

 連盟の集会を間接的に牽制(けんせい)する狙いがあり、双方の溝が浮き彫りになった。

 台北市政府警察局は20日夜、参加人数は約6千人だったと発表した。ただ、集会には党執行部の指示に反し、台北市長選の民進党候補らも顔を見せた。

 集会で演説した元総統府資政(顧問)の彭明敏氏は「中国が台湾を併合したらどうなるか。新疆(ウイグル自治区)を見よ」と危機感をあらわにし、住民投票による「独立建国」を訴えた。現場には「チャイナ、ノー」などと叫ぶ声が響いた。複数の海外メディアも取材に訪れた。

 連盟は当初、総統府前での開催を予定したが許可が出ず、場所を民進党本部前に移した。連盟は「民進党が許可しなかった」と批判。民進党は「集会の許可権限は台北市にある」と反論し、連盟に謝罪を求めるなど非難の応酬となった。

 一方、民進党が対抗して開いた高雄の反中デモ行進は、高雄市長選の党候補の支援集会の様相を呈し、地元警察当局の推計で約5千人が参加した。

 

引用元:https://www.sankei.com/world/news/181020/wor1810200016-n1.html