「日本初!授業をしない塾」として全国展開し、積極的なフランチャイズ展開によって教室数が一気に増えているのが武田塾です。そんな武田塾を運営するのが株式会社A.ver。その株式会社A.verで代表取締役社長を務めるのが林尚弘さんです。武田塾のフランチャイズの評判、そして林尚弘さんの年収や資産などをまとめました。

■武田塾のフランチャイズの評判は?


武田塾のフランチャイズの評判ですが、基本的に優秀なフランチャイズが多いようです。もちろん地域的に苦戦を強いられるところも多いですが、元々別の事業を展開する経営者が多いため、新規開店のノウハウもあり、あとは武田塾が定めるやり方さえ守っていればうまくいく可能性は当然高いので、自然と評判もよくなっていくというわけです。武田塾では経営者目線を持つ人がオーナーとして好まれ、すでに成功を収めてきた人がフランチャイズ入りすることが多いです。もちろん、異業種で成功した人が武田塾で成功するとは限らず、フランチャイズ入りするオーナー全員がうまくいくわけでもないです。

それでも武田塾のフランチャイズの評判は高く、品質管理をしっかりとしていれば客単価が良くて収益も見込めるため、武田塾のフランチャイズを目指す人は多くいます。ただフランチャイズの評判が高い要因の1つとして、フランチャイズ入りまでの高いハードルも考えられます。

武田塾のフランチャイズ入りの道のりは厳しい!


武田塾にフランチャイズ入りをするには、加盟金の300万円を支払い、運転資金を1000万円程度用意すればなんとかなる一方、お金だけ用意すればすぐにフランチャイズ入りができるわけではありません。実はフランチャイズ入りするまでにはいくつかのハードルがあり、そこでふるいにかけられます。武田塾のフランチャイズ入りに深くかかわるのがフランチャイズを専門的に扱う竹村義宏氏です。竹村氏は東進衛星予備校、車買取でおなじみのガリバー、牛角など数多くのフランチャイズにかかわってきたスペシャリストです。竹村氏と面談を行ったり、どこに出店したいのかの説明だったりをする中で、竹村氏の話を聞いているかどうかでふるいにかけるのだとか。ここまでで多くの人が落とされます。

そして、竹村氏のお眼鏡にかなった人だけが林尚弘さんとの面談に挑むことができます。ここまでの段階まで来てもまだ落とされるかもしれない、だからこそ、フランチャイズ入りがかなったら必死に頑張るという人が多いのでしょう。一方で、武田塾への思いがあまりにも強く、面談中に涙を流す人もいるんだとか。普通に考えればそれだけの強い思いがあるのであれば、任せてもいいのではないかと思いがちですが、普通にコミュニケーションがとれないし、そんなことで社員をオペレーションできるのだろうかと林尚弘さんは不安になるそうで、オーナー面談の基準は、対等にビジネスのことを語れるパートナーかどうかという部分になってくるようです。

林尚弘さんの歩んできた人生



武田塾の塾長を務め、株式会社A.verの代表取締役社長を務める林尚弘さんですが、1984年生まれの37歳です。小学生の時からお金を稼ぐ術を持っており、フリーマーケットで中古の本を安く仕入れて、高く買い取ってくれる店に売る「せどり」を行っていました。今でこそ「せどり」は誰もが知るやり方ですが、林尚弘さんがチャレンジしていた時は、メルカリがないような時代で、個人がせどりを行うには大変な環境だったと言えます。これを小学生の時に林尚弘さんは実践していたわけですから、すごいとしか言いようがありません。

林尚弘さんは中学時代から東大合格を目指しており、県立船橋高校に入学すると週3回、映像授業を展開する予備校に入ります。その予備校では授業を見ながらノートなどにまとめていくというものでしたが、何回やっても覚えることはできず、結果的に東大合格はかなわず、浪人。浪人中もなかなか成績は伸びませんでしたが、受験の3か月前に友人が、参考書を完璧にやった方が効率的であると話したため、それを実践したところ、一気に成績が伸びます。ただ東大受験までにはあまりにも時間が足りず、結果的に学習院大学の合格にとどまります。受験でうまくいかなかったことに加え、高校3年間と浪人の1年間、計4年間の予備校通いとは何だったのか、そこに対する憤りが芽生えます。


■自身の体験から大ビジネスへ


参考書を完璧にすることで学力が上がる、これが合格への近道だと確信した林尚弘さんは家庭教師のアルバイトなどで、生徒にこれを実践し、どんどん成績を伸ばしていく姿を見て、チャンスの多さを感じます。バイトで貯めた100万円を元手に株式会社A.verを立ち上げます。まだ学習院大学に在籍していた時でしたが、このやり方でE判定からの逆転合格を連発させ、武田塾の存在が一気にクローズアップされます。武田塾は当時2つの校舎のみでやっていましたが、年商は1億円、この数字はとてもすごいことで、普通の学習塾でこの水準をクリアするのは至難の業でした。

それでも林尚弘さんは、これだけやっても2教室止まりというのはなぜなのかと悩みます。その時、学習塾の経営者たちの集まりに参加した際、授業をしない塾の存在と2教室で1億円という話に多くの経営者が食いつき、フランチャイズ入りのオファーが。まさか自分たちがフランチャイズ展開できるなんてと思っていた林尚弘さんは、当時会社にいた幹部から、竹村義宏氏を紹介してもらい、そこからフランチャイズ展開をスタートさせ、現在では400教室に迫る状況となっています。たった3年で100校舎、2018年と比べて倍増以上の校舎数になっている武田塾。大成功と言わざるを得ません。


■林尚弘さんの資産や年収はどれくらい?


さて、大成功を収めた林尚弘さんですが、いったいどれくらいの資産や年収を確保しているのでしょうか。実は2016年に林尚弘さんと竹村さんは共著で50万円の電子書籍を刊行しています。武田塾のフランチャイズが成功するまでの軌跡をまとめたもので、その中には林尚弘さんの給与明細なども入っているとか。ですので、50万円の電子書籍を見ればその当時の年収はわかるでしょう。ちなみに、生徒50名の教室を1人で切り盛りする場合のオーナーの年収はだいたい2000万円弱とされています。また林尚弘さんが2教室の武田塾を運営していた際にもそれと同じくらいの年収があったとされ、現在は運営に完全シフトした状態でもそれ以上の年収を確保している可能性が高いです。

林尚弘さんは竹村氏とやっているYouTubeチャンネルで、投資を行い、毎月その売上げ報告を行っています。仮想通貨に1000万円、コインランドリー経営に2800万円、株に3000万円投資している林尚弘さんは赤裸々にその報告を行っており、1000万円もつぎ込んだ仮想通貨が50万円まで一気に目減りし、その後1000万円近くまで戻したことも報告。株やコインランドリー経営でも苦戦を強いられるなど、あえて赤字になっていることもさらけ出すのも林尚弘さんのすごいところです。武田塾の企業価値が数十億円以上あるため、資産額はその程度とみるべきでしょう。