文化住宅に燈が灯っている。

薄汚れた壁に規則正しく並んだ窓。

硝子を割った隙間から換気扇を使うところもあれば

屋上に置いたクーラーの室外機からだらだらとホースを伸ばし、ベニヤ板で拵えた孔に突っ込んだところもある。

これらの窓が開くことは殆ど無い。

ちょろちょろと水が流れ、茶碗を洗う音が聞こえる。

若い男女の話し声が聞こえる。

煙草の煙を空に吐くと、小さな星が二つ灯っている。

カラカラと音がして文化住宅の窓が空いた。

そして 閉まる。