無言のじろー…。


ドキドキした。


もしかして陽輔次ぐ嫌がらせがじろーなのかとも一瞬考えてしまった。



実際は違った。


でもじろーの無言はそれだけの不安をあたしに与えた。



理由はじろーに内緒話が殺到していたから。
その対応に追われていただけだった。
じろーは少しタイピングが遅い。

それなのに沢山きていたらしい。



じろーはPKKとして随分活躍していたし、それはゲーム内のランキングにも名前がのっているくらいだから、それだけ知られていた。

そしてまたじろーの恋人欄に名前を刻むのは随分久しぶりのことだったから。


驚いた人もいれば、『さゆ』というあたしはじろーの捨てキャラなんじゃないかと考えた人もいたようだった。



内緒話を終えたじろーと場所をうつして話した。
改めてよろしくと。


それと今までの感謝も伝えることが出来た。

そして『好きだよ』と。


実はじろーに対してきちんと言うのは今回で2度目。



1度目は前のキャラだった時だった。

その時はあまりに軽く言ってしまったので、激しく鈍いじろーは勘違いしてしまった。


だから『じろーのこときちんと好きだよ』とこんな言い方だった。



「さゆの気持ちはちゃんと伝わってるよ」


そう答えてくれた。


でもじろーって鈍いじゃんw



そんな会話をしばらくしてから、ログアウトした。



やっと。