「どうしたの?」
顔を覗き込む。
『えっ!?』
盗み見していたのがバレタんじゃないかと動揺・・・
「?」
私は小さな小さな声で言った。
『・・・カッコいいなと思って見てた・・・』
「ありがと。カオルコは可愛いね。」
私の雑念は彼に聞こえており、頭を撫でられた。
・・・思わず赤面してしまった。。。
・・・こういうデートは、遥介を思い出させる。
遥介とのデートは、大概、本屋や喫茶店に行き、街を散策。
他には映画を観たりする事が多かった。
どこかに出掛けるのも好きだけど、ただ隣に遥介が居て微笑んでくれる事が幸せだった。
今も・・・
暁と居るこの時間も、とても楽しく、幸せだと感じた。
それは、やっぱり遥介を重ねているからだろうか・・・
それとも、暁自身なのか・・・
「カオルコ?」
『ん?』
「腹減らない?」
外は夕方。
長い時間、本屋で過ごしていた。
『うん、そうだね。お腹すいた。』
「じゃ、俺が夕飯を作るから、買い物、一緒に行こう?」
『うん!・・・てか、料理できるの!?』
「こらこら!お粥を作ったのは、俺だよ。忘れた?」
そうだ・・・
あの体調の悪かった日、看病して食事まで作ってくれたのは・・・彼だ。
私たちはスーパーに、食材を買いに出掛けた。
・・・遥介とも、こうやって買い物に行ったなー。
『何を作るの??』
「秘密(笑)」
と意地悪に微笑む。
躊躇なく、様々な食材をカゴに入れる。
『慣れてるね(笑)』
「1人暮らし長いからね。」
『同棲した事ないの?』
「ないない!俺と居てもつまんないみたい。」
と苦笑する。
『そんな事ないよ!私、今日、とっても楽しかったもん!!』
何故か少しムカムカして、興奮気味にそう言ってしまった。
「はは。ありがと。カオルコが楽しんでくれたなら、嬉しいよ。」
・・・だって、本当に楽しかったから。
こんなに穏やかで暖かい時間を過ごせたのは、どれくらい振りだろう・・・
それくらい楽しかった。。。
暁の家に着くとすぐ、彼は食事作りに取り掛かった。
『なんか手伝うことない?』
「大丈夫。・・・料理できるの??」
『うん、出来るし!好きだよ!』
「へー・・・それはそれは・・・意外(笑)」
と可笑しそうに微笑む。
『えーーーー!!意外なの??』
「うん(笑)今度作ってね。」
・・・今度、と言う響き。。。
これからも一緒に居ていいって事?
嬉しくなった。
手際よく料理をする。
カッコいい。
また見つめてしまった。。。
私の視線に気付き、
「・・・なんか、恥ずかしいんだけど。。。そんなに見つめられると(笑)」
顔が赤くなり、ふいっと顔を逸らした。
「はい、出来た。」
目の前に料理が並ぶ。
カルパッチョ、チーズ盛り合わせ、パスタ、スープ。。。などなど・・・
『すごい!!イタリアンだ!!美味しそう!!』
「ふふ。では、いただきますか?」
『うん!!』
暁の料理は、どれも美味しかった。
『すごく美味しい!!どれ食べても美味しい!!』
「そんなに喜んでくれると作り甲斐あるなー。」
『だって本当に美味しいもん!!』
美味しいし嬉しいしで、ニコニコの私、、、
「・・・ヤバい・・・」
急に顔を逸らした彼。
彼の顔を覗き込むと、赤くなっている。
?
「・・・そんな幸せそうに笑ってもらえると・・・あー・・・俺。。。まだまだだな。」
と苦笑した。
?
私の方を向き直り、、、
「今日一日一緒に居て、ますますカオルコの事が好きになった。」
え!?
「・・・やっぱり、、、俺、これからもカオルコと一緒に居たい。」
真剣な眼差し。
「・・・彼氏が居てもいい、って思ってたんだ。時々会って、笑顔が見れたら。・・・でも、やっぱりそんなの無理で・・・俺だけのカオルコになって欲しいって思う。俺だけに笑って欲しい。独り占めっていうのかな?ずっと傍にいて欲しい、そう思うんだ。」
暁からの思わぬ告白に驚き、同時に嬉しいと思った。。。