なんか、この前の投稿すごく短かったです。でも、今日で2章終わらせます!
「もしかして・・・」
シカはなにかつぶやいた。
「えっ?どうしたの?」
「街をよく見てみろよ。端の塔辺りには誰もいねえのに、中央はやけににぎやかだ。しかもあれ・・・」
シカは街の中央を見つめた。ユウもそれをまねして、じっと見つめた。すると、シカが言ったとおり中央のほうにしか人がいない事が分かった。
「軍隊じゃねえか?」
シカは同じ赤い服を着た男の列を指差した。
「ほんとだっ!」
「くうになんか関係ある事かもしれない!」
ミカがユウの肩をたたいた。
「だとしても、あんな見ず知らずの所に行くなんて危険に決まってんじゃん!止めに行こう!」
スズがユウの手をひいた。
「うん!」
4人は砂漠を駆け出した。
だが、手遅れだった。くうはすでに、街に入っていたのだ。
この街は石造りの家やレンガ造りの建物が多く、道路もレンガでできていた。だが、くうが街に入ってから車やバイクが1台も通らないのだ。
「変な街だな。ほんとにここに・・・」
くうは少しあせっていた。腕時計は入学式10分前を知らせた。
「戻るか・・・」
くうが後ろを振り返った、その時、
「やめろ!もう十分だろ!エリは、エリは何もてめえらにしてねえだろ!」
エリという名前に、くうはおどろいた。くうは7年前の事故の直後、ずっと気を失っていたわけではなかった。すぐに目を覚まし、ユウとエリの話を聞いていたのだ。そして、そこで自分を救った人がエリという名だという事も、その人がわけのわからない穴に飛び込み、姿を消してしまった事も知った。ユウがなぜか隠している事を、くうは全て知っていたのだ。
くうはいきなり黙ると、そのまま街の中央へ走り去った。彼は、自分でも何がしたいのか分からなかった。だが、やはりこのまま帰る事だけはしたくなかった。それに今から戻った所で、さっきの場所にあの穴があるとは限らない。そんな気がした。
「なんだよ!この砂漠、おれの予想の100倍くらいバカデカイぞ!」
シカはおもいっきり砂を蹴った。それは辺りに飛び散った。
さっきユウたちが居た場所から、街はすぐ近くのように見えた。しかし、実際はかなり距離があった。
「あれが蜃気楼とか幻とかだったら、私即死だぁ・・・」
スズは砂だらけの靴でふらふらしながら歩いていた。
「くうめ・・・ったく、入学式くらい普通に出席させてよぉ。」
ユウが、「泣きそう」とでも言いたげに力なく言った。
くうは街の中央である広場のような場所にたどり着いた。
人が集まりにぎやかなのはいいが、人ごみの中から悲鳴が聞こえる。
くうは人と人との間をかきわけて中をのぞいた。すると、普通ではありえない光景がひろがっていた。
数人の強そうな男達が、くうより少し年上くらいの少年をなぐりつけているではないか。少年は後ろにいる傷だらけの少女を守るように両手を広げている。
「まだ足りねえか?そんなら、これでもくらっとけ!」
一人の男が、また少年をなぐろうとしたその時、くうは人々の中から飛び出し、少年と少女の手首をつかんだ。そしてすごい速さで、広場から塔の辺りまで逃げ出した。
くうは無我夢中だった。でも、人間として、あんなものを見てほおっておけるわけがない。
塔の前まで来ると、くうはやっと足をとめた。
「ハア・・・お前、何者だっ!?」
少年はくうの手をふりはらい、一歩退いた。
そのとき、くうは、後ろの少女に見覚えがあることに気が付く。
「エリ、だよな?」
くうは少年を無視して少女に聞いた。
「ええ・・・」
「おれは留賀 空 <りゅうが くう> 。お前が7年前に命を救ったやつだ。」
エリはいきなり言われても思い出せなかったらしい。だが、すぐに顔を上げると、
「あの時の!」
と叫んだ。
はあ・・・とりあえず2章終了・・・