この夏に観たもの、読んだものの感想 ブログネタ:この夏に観たもの、読んだものの感想 参加中

ひとつ前の日記で 某ケータイ小説についてかなり失礼千万なことを書きましたが・・・
この夏 私が読んで一番感動したのは 重松清の『送り火』ですキラキラ

sweet☆life
内容(「BOOK」データベースより)
鉄道が街をつくり、街に人生が降り積もる。黙々と走る通勤電車が運ぶものは、人々の喜びと哀しみ、そして…。街と人が織りなす、不気味なのにあたたかな、著者初のアーバン・ホラー作品集。
(Amazon HPより引用)

ホラーとなっていますが 心がふわーっと柔らかくなるような 本当にあたたかい物語ばかりでしたハート

私は重松清というと『疾走』のイメージが強くて 暗いストーリーばかりなのかと読まずに敬遠していたのですが・・・

実際は 人間の暖かさを描いた作品が多い作家さんのようですね顔

私は この『送り火』を読んで イメージががらりと変わりましたキラキラ


私が読んで一番感動したのは 表題作の『送り火』です。


『送り火』の内容について↓

遊園地を目の前に構えたニュータウンに新居を購入しながら、過労で若くして父を亡くし、目の前の遊園地の賑やかな音にずっとさみしい思いをしてきた主人公。かつて賑やかだった遊園地も閉園し、すっかりさびれたニュータウンから出ることを一人暮らしの母にすすめても、母親は父が一生懸命働いて手に入れた家を手放そうとはせず、その気持ちに反発する主人公が、ある晩その遊園地で若いころの両親と幼い自分に出会います。


「昔の親は、家族の幸せを思うとき、何故か自分自身は勘定に入ってなかったんだよねえ……」

この言葉を目にしたとき、どっと涙が出てきました。

子供を持ち親になった今だからこそ、自分に対する親の気持ちに重ねてみたり、より深く感じるところがあるのかもしれません。


他の短編も素晴らしい作品ばかりでした。

幼くしてわが子を亡くした若い両親の物語『かげぜん』も切なくて、でも最後にすごく優しい気持ちになりますきらきら!!


これを機に 他の重松作品にもトライしてみたいと思いますキラキラ
送り火/重松 清
¥1,700
Amazon.co.jp