大きな病院にくると…こんなに解釈が違うのか!?
と、思った。
エコーが終わり、産科の奥の個室に通され、説明を受けた。
パソコンに映る我が子の心臓。
何度も何度も見たカラードップラーでは、素人の私がみても、血流に異常があることが分かる。
でも…意外に先生は前向きだった。
助かるか助からないかは今は分からない、でも助けるために、もう少し詳しい検査をして、詳しいデータが必要だ。
自宅が遠いこと、すでに臨月で経産婦だということもあり(兄も10日早く産まれてるし)土日の開けた3日後から、管理入院が決定した。
この病院に来るまで…我が子に向けられた言葉は生きることは難しい…ということばかりだった。
希望を持てば打ち砕かれ…『どうやって看取るか』というニュアンスの説明もされた。
しかし、この病院の先生たちは、助けようとしてくれている。
この子が生きることを前提としてくれている。
それが何より嬉しかった。
『胎児診断』。
あの時は、正直言って、お腹の中で病気が分かったことを、ありがたいと思うことがどうしても…出来なかった。
どうせなら、産まれるまで分からなければ良かったのに。
そしたらこんなに苦しい思いをすることはなかった。
幸せな妊婦でいられた。
ずっとそう、思っていた。
毎日苦しくて苦しくて…死ぬかもしれない我が子がお腹の中にいることが怖かった。
産まれたら死ぬかもしれない。
そう言われて…死なせるために産むのかと思うと出産も怖かった…
毎日泣いて、泣いて。
なんでなんだろう?と答えのでないことを考え続けた。
本当に、診断されてから出産までのキツイ1ヶ月半だった。
でも…姫を産んで、お腹の中で赤ちゃんの異常が分かってる友達にもたくさん知り合ったけれど、産まれてくるまで分からなかった、という友達にもたくさん出会った。
胎児のうちに、病気が見つかることは、本当に『ラッキー』なことなのだ。
姫の心臓は、かなり肥大した状態だった。
生まれてきてからのレントゲンを見せてもらったが、どれが心臓?というくらい、胸一杯の心臓。心胸比は100%だったのだ。
今の病院の産科主治医は、『この状態の心臓だったら、誰がみても、普通は気付く』と言っていたけれど(笑)もしかしたら気づかれなかったかもしれない。
そしたらどうなっていたんだろう…
考えると怖くなる。
もし…胎児に何らかの異常を指摘されて、哀しみのどん底にいる人がこれを読んでいたら…
いつか、いつか必ず病気がお腹の中で分かったことを感謝する日がくると思います。
それに、今、姫の病気を説明するときに、『お腹の中で分かってたんで』の一言が、何だか私を救ってくれてる気がする。
悲しいことだけど、姫の健康で、普通の身体を想像して出産してないことも、気を楽にしてくれてます。
産まれる前からこれが当たり前。これが、私の姫。分かってて産んだ…って。
今の苦しい時間と引き換えに、のちのち、楽になりますよ。きっとね。
さて、話がずれちゃいましたが(^-^;)
まだ2歳だった兄としばらく離れることが何より辛かったけど…兄は父方のジジババの家でお世話になることになり(日中は元々保育園だし)、心を鬼にして、いざ!管理入院に入りました。