邦衛先生、語る PART2
「それとね、自分を大事にしなさい。
人の言うことに、左右されない。」
この言葉、
病院のお医者様、工芸の師匠、そして七井翔子さん
という大先輩ブロガーの方から、
立て続けに言われていたことだったからです。
「その、左右されないっていうのは、
具体的にはどういうことなんですか?」
思わず尋ねた私に、
ええとね、と、邦衛先生はつるりと顔をなでました。
「例えば夫婦で暮らしていた奥さんが、
旦那さんを急に亡くされる。
そうすると、元のような暮らしはできなくなるやろ?
経済的にも、精神的にも。
でも、「世間」はそうは思わない。
その、「世間」に対して無い袖を振ったり、
見栄を張ったりしないで、
自分のやっていける範囲で生活する、
という事やろうか?」
この病気になる前は、
私は結構ハイテンションなキャラで、
周囲に接していました。
でも、このブログを読んでいただいている方には
お分かりの通り、かなり地味~な性格でもあります。
いえ、ハイテンションの方も、自分なんですけどね。
今も友達に合わせるために
元気よく振舞っているつもりでしたが、
それが出来ていないらしく、発病前からの友達に、
「そんな暗かったっけ?」
と、言われてしまいました。
でも、今は無理。
そしてきっと、これからも、「無い袖は振れない」。
でも、大勢の人と、パーッと遊びたいという欲も、
まだ心には残っています。
でも、それは、私の脳には、負担が多いのかなぁ……
「俺なんか人生の残り時間が、あと2400日しか
ないと思っとるからね。人の意見は耳半分よ。」
人生の残り時間が減ってますよ!先生!
「あれ、そうじゃったね。」
と、笑う先生。
飄々とした語り口の中から、
学ぶものが多かった訪問でした。

