こんにちは!kiloです。
今回は素材編の続きということで、トリアセテートについて見ていこうと思います。
まず、アセテートやトリアセテートときくと名前的に化学繊維っぽく聞こえますがそれは正確には正しくありません。
ではここでアセテートやトリアセテートの原料を見ていきましょう。
実はアセテートやトリアセテートの類は木材パルプからできています。ここで前回のお話を覚えている方は「それってテンセルと同じ?」と感じる方もいらっしゃるでしょう。
アセテートとテンセルの違いは、その原料をどのように加工するかです。アセテート類は木材パルプを原料にしたセルロースに酢酸を結合させます。テンセルは有機溶剤に溶かして糸にするのでしたね。
ですから完全に天然素材でもなければ完全に化学繊維であるというわけでもありません。故に、「半合成繊維」と呼ばれています。
ちなみに、木材パルプを原料とした半合成繊維はセルロース系の半合成繊維と言います。
さて、ここまでで原料と半合成繊維であるということがわかりましたね。
では次にアセテートとトリアセテートの違いは何なのか?という点について見ていきましょう。
特徴や見た目の上ではほとんど差がありません。実はトリアセテートのほうが含まれる酢酸の量が多いのです。
ここまでがアセテート、トリアセテートの前提知識です。ここからみなさんが最も知りたいであろう、特徴と取り扱いについて見ていきましょう。
特徴
・シワになりにくい
・光沢がある
・触り心地がよい
・通気性が良い
・熱可塑性を示す
・軽い素材であるので、春夏向け
・除光液に溶ける
・NOxによる変色
・破れやすい
・熱によわい
・アルカリ性洗剤に弱い
というものがあげられます。これはアセテートもトリアセテートも共通です。
この特徴を踏まえて取り扱い上の注意点を見ていきましょう。
注意点
まず上の特徴で気になる点といえば除光液に溶けるという点ですが、これはアセテートの服を着たままマニキュアを落とすなどのことをしなければ問題はありません。
NOxによる変色と熱に弱いという点から、石油ストーブをつけている場合は同じ部屋で保管しないようにしましょう。
また、破れやすいので、何かに引っ掛けたりしないように注意を払うことが必要です。
今回はこのへんで。