今回は、1回分とって、
前回の補足説明を書きたいと思います。

(前回11月3日分おさらい)

「収益価格=年間賃料収入÷不動産還元利回り」

「借入金利回りと自己資本利回りとの加重平均から求める方式」

「不動産還元利回り=借入金還元利回り×借入金割合+自己資金還元利回り×自己資金割合」


(還元利回り計算例;元利均等返済の場合)

借入金比率75%、借入金利8%、借入期間20年、元利均等返済、
自己資金比率25%、自己資金に対する還元利回り10%

※20年、8%の年賦償還率は、0.1019

    借入金;  0.75×0.1019=0.0764
    自己資金;0.25×0.10  =0.025
            還元利回り  0.1014


この場合の、借入金返済率は、

借り手の要求する利回り=金利+融資元本の回収分
であるため、毎年の元本回収分=償還基金率となり、
金利+償還基金率=年賦償還率となる。


(ここから今回の説明)

前回の利回りを求める式の中には、借入金の回収分が含まれるので、
借入金に対する利回りは、単なる借入利子率でなく、

年賦償還率になりました。

しかし、ここで、利回りに元本を回収分を含まない式をみたことがある、
という方がいるかと思います。

実は、利回りの種類によって、元本回収分を
含む場合と含まない場合に分かれるんですね。

不動産の評価額を求める式自体の中に、元本回収部分が含まれている方式
に、使用される不動産利回りには、元本回収分を含まないのです。

不動産評価額を求める式の中に元本回収部分を含む方式の

最も代表的なものが、DCFです。

つまり、DCFに用いられる利回りである割引率には、

元本回収分が含まれません。


反対に、直接還元法である、

「収益価格=年間賃料収入÷不動産還元利回り」
の式には、元本回収部分が含まれないので、還元利回りのなかに、

元本返済部分を含んであげないといけないのです。



(元金均等返済の場合の還元利回りの計算例)



借入金比率75%、借入金利8%、借入期間20年、元利均等返済、
自己資金比率25%、自己資金に対する還元利回り10%

※1;20年、8%の年賦償還率は、0.1019

※2;20年、8%の償還基金率は、0.0219


    借入金;  0.75×0.1019(※)=0.0764
    自己資金;0.25×0.10     =0.025
                        0.1014

 元本回収部分            △0.0219(※)

               還元利回り 0.0795

 


なお、元本一括返済(バルーン返済)の場合還元利回りは、

借入金の利子率と、自己資金利回りの加重平均なので

最もわかり易いのですが、

不動産融資で元本一括返済は、バブル期ならばいざしらず、

現在の実務上の想定としては標準的な融資条件とはなり得ません。