神田昌典著「バカになるほど本を読め!」を読みました。

 
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本書は自宅の本棚に眠っていました。私も影響を受けた「非常識な成功法則」を書いた神田さんの読書法について書かれた本ということで、発売当時の2015年に購入。当時、神田氏が本書の中で勧めている「読書会」というのが、私の中にまだピンと来ず。いずれ時期を改めて読もうと思っていました。

 

最近参加した「オンラインサロン」で読書会があり、私も参加しました。それが素直に、楽しかったです。私自身、読書は日々の喜びにしていて大好きなのですが、その本の中身について語り合う機会に恵まれていなかったからだだなー、と思いました。本の内容から自分の思ったことを語ったり、他の人が話すのを聞くのが、嬉しいです。

 

本を読んで、私は自分の頭の中だけで、すごく盛り上がります。それで毎回、物凄い勢いでブログに書き込むわけですが、独りよがりです。あまりブログも読んでもらえず、完全に自己満足で終わっていると、改めて自らを振り返る機会にもなりました。

 

神田氏は、「本はひとりで読むもの」という殻を破って、本をみんなで読むことを勧めてくれます。

 

目的志向型読書

 

「なぜその本を読むのか」を明確にして本を読む。

「いずれ何か仕事の役に立つだろう」というような曖昧なものではなく、「ビジネスのアイデアを発展させるために、この分野の最新情報がほしい」とか「明日の会議の資料を補強するために、こんなデータがほしい」というくらいに具体化する。

 

そうすると、大袈裟ではなく必要な情報が飛び込んでくるようになる。さらに読まなくてもいい箇所もわかるようになるので、一冊を読む時間が圧倒的に短くなる。

この「短時間で読めるようになる」ことは、今の時代にとって必要なスキルだ。

 

さらにその効果を高めるには、目的志向型読書の究極の形といえる「フォトリーディング」を身につけるとよい。

 

【私の感想】

私自身10数年前に、神田氏が日本に持ち込んだ「フォトリーディング」の講座を受けて、日々の読書で実践しています。私は本を読むとき、多くの場合最初から最後まで一字一句読むことはしません。その本で自分が受け取るべき情報はわかるから、それで満足して次の本に行きます。私には常に100冊以上の読みたい本があって、目の前の本に何日もかけているより、次の本に行きたい気持ちが強くありますし。

 

神田さんがいう「目的志向」として私は、「その本」から得たい情報を「自分が行動できることを見つけること」にしています。それを実践出来たら、読書の目的を果たせる、本代1500円の価値はあったと割り切ります。

だから、沢山読めます。

 

読書会は共通の話題があるから親しくなりやすい

 

実践してほしいのは、「大勢で同じ本を読み」、そして「全員でそれについて語り合う」。いわゆる読書会に参加したり、自ら開催すること、と言い換えてもいいだろう。

 

現代において問題は複雑化し、ひとりではとても答えを見つけ出せない。私たちに必要なのは高度な知識創造、すなわちダイバーシティ。異なる考え方の人同士が話し合うことが不可欠なのだ。そういう場をつくるのに、「読書会」は最善の手段と言っていい。

 

異業種交流会の類では、そこに集まる人たちに共通点が足りない。単なる名刺交換会に終わってしまうこともある。それに対し、読書会は同じ本に興味があるひとが集まり、「本の内容」という共通の話題があるので、親しくなりやすい。

 

こうして一度知り合った後、facebookなどのSNSでつながっておけば、一層親しみがわき、関係が深まっていくわけだ。

 

【私の感想】

かつての私も、名刺交換に積極的で色んな交流会に参加しました。それで親しくなれるか、というと非常に確率が低いのが実感です。それでも、SNSでつながっておくと、自分と合う方、影響し合える方も出てきます。

 

やはり同じ分野に対する興味があると、親しくなりやすいです。私の体験でも、「老健のリハビリ」や「シーティング」というテーマでコミュニティを持つことで、臨床スキルが優秀でもない私が、輪の真ん中で動かす経験もできました。

 

同じ本について語り合う機会は、「親しくなりやすい」のは、その通りだと思います。まして、このコロナ禍で様々な集まりに出る機会も減っています。ネットを通じた読書会は非常に有効な手段だと思います。

私の読書会への思いもより一層強くなりました。私もいずれ読書会を運営しようと思っています。

 

助けられる側の人間で一生終わっていいのか

 

神田氏の予測では、これから社会全体が非常に優しい社会になっていく。莫大に富を稼ぐ人はその富を循環させて社会をよくすることを喜びにする。才能に応じた教育方法に投資したり、貧困をなくす社会活動を行ったり。

 

すると、どうなるか。

一生懸命頑張って勉強しなくても、飢えずに幸せに暮らせる時代になっていく。貧富の差は広がらなくなり、不安の少ない社会になる。楽したい人は楽が出来る世の中だ。

 

しかし、あなたは、助けられる側の人間で一生終わって良いのだろうか。

 

書を持って街へ出る。そして仲間と一緒に世の中を変える。一冊の本がそんな力を持っている。

 

【私の感想】

「読書会」によって、知を創造し、それを行動にしていく。参加者からファシリテーターになり、リーダーになっていく。会社以外の小さな集団から、いままで考えもつかなかったような大きなムーブメントを起こせるのだ。私はそう、受け取りました。

自分の所属している組織の中の人のつながりだけでは、じり貧だといつも感じています。世の中の人と繋がっていないと、職場においても新たな発想が出せなくなります。

 

本書から読書会のコミュニティ「リードフォーアクション」https://www.read4action.com/

のことも知りました。コロナ禍で、私の得意な様々な場に参加していく活動が減ってしまったように感じていました。本書から、あらたな可能性を感じて嬉しくなりました。

 

ありがとうございました。