コレステロールは悪くない!No.3 | 鈴木内科クリニック院長ブログ

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~食事で健康になれるはず~

つづき


ここで質問がありました。

コレステロールのとりすぎと脂肪肝、肝機能障害との関連についてです。


日常の臨牀の中でみる脂肪肝の原因の多くは中性脂肪です。

中性脂肪が高値となる原因は炭水化物であり、コレステロールではありません。

つまり断糖によってすみやかに脂肪肝は改善し、肝機能値は正常になります。

このタイプの人はいわゆるメタボ体形か、おなかぽっこりの隠れ肥満の人です。

みのがされやすいのが中性脂肪も低値で、コレステロール値も低いのに脂肪肝と肝機能障害があるものです。

カロリー制限や低脂肪食をしているやせ気味の女性におおく、原因は不明とされていますが、飢餓状態におけるストレス反応です。

つまり皮下脂肪を内臓脂肪におきかえて栄養不足に対応しようとしているわけですから、コレステロールをおおく含む肉食でこれもすぐに改善します。このタイプの人は同時に果物を過剰摂取していることもおおく、いわゆる果糖による脂肪肝もみられます。

つまり、コレステロールが不足するために肝機能障害をおこすことはあっても、コレステロールの過剰摂取自体で肝機能障害を起こすことはないというのが、日常的に血液データと食事との関連をみてきた臨床医としての実感です。