ヒデコ日記 | すずきBのブログ「B's Blog」 Powered by アメブロ

ヒデコ日記





たまには、こんなことも綴っておく。
去年書いたこの本を読まれた方はご存知の通り、
僕の母、ヒデコ(でぶ)は、わがままで、お節介だ。

ちょっと聞きかじった知識を自慢げに語りたがる。
「嘘も方便」が口癖で、よく隠し事をする。
こっそり自分だけ美味いものを食べて内緒にしている。

よく考えたら僕もそういうところがあり、
自分を見てるようで嫌になる。
そんなヒデコが、また、わがままな行動をした。

正幸(父、めがね)以外、誰にも知らされてなかったのだが、
実は数週間前に、ヒデコが初めてカラダを悪くし、
検査をしたらあるものが見つかり、
つい先日大きな手術をしたという。
8時間の大手術だったそうだ。

手術を終えてから、そのことを僕ら兄弟が知る。
余計な心配をかけたくないから内緒にしたというが、
そういう大事なことは、我が子には伝えるべきだと注意した。
ヒデコの言うなりな正幸にも注意した。
ヒデコらしいといえばヒデコらしいのだが、
そういう身勝手でわがままなところ、出た出たという感じ。

「食べることだけが生きがい、ダイエットするぐらいなら死んだほうがまし」
とよく言っていた豚みたいな体型のヒデコ。
「人間ドック受けたらね、医者がびっくりするぐらい血がサラサラだでね、あたし」
と、昔、よく僕に言ってたヒデコ。
あれも嘘だったんじゃないかと今になって思うw

そんな、頑固でわがまま。
いい年して美味しいカツ丼屋があると聞くと、
一人で原チャリを飛ばしてわざわざ遠くまで食べに行くほど、
食べることが好きなヒデコが、そんなことになって、電話で話したら当然ながら元気なくて、
初めて感じる重いものがある。

でも、よくよく考えれば、僕だって45歳、
親もそろそろ、弱ってくる年齢だ。
今まで両親ともに特に病気することなく、
健康でいてくれたことが不思議なくらい。

幸い手術はうまくいって退院のめどもたち、
今日、電話で話したら、やけに元気になっていた。
あれから3日で。
それを聞いた鬼(嫁、怖い)が、豚の回復力と笑っていた。

ずっと体につながってたホース類がはずれたらしく、
食欲も出てきて、病院食なのにこれが意外と美味しく、
あまりに美味しいのでレシピを聞いたら、
料理を作ってる管理栄養士の人がわざわざ病室に来て説明してくれたので、
全部メモったのだが、そのメモが今ないから後でまた電話するからと、
また、どうでもいいことを電話でダラダラしゃべっていた。
この間と違ういつものヒデコが戻っていた。

電話で、受話器を置きっぱなしにしても延々しゃべり続けるヒデコはうざいが、
静かなヒデコは何か物足りない。

以前、書いた電子書籍「離婚は遺伝だでね 」(表紙の顔がヒデコ)を、
久々に読み返したら、ヒデコのことを色々思い出し、不覚にもジンときてしまった。
来なくていいと言われたが、
週末、帰省しようと思う。


PS
そんなヒデコのことを慕ってくれ、
その電子書籍の「帯」も書いてくれた大切な友人、川島なお美さん。
奇しくもヒデコと時を同じくして、、、、、
回復を心より祈っております。