音と光、電磁波はどっち? | すずき院長のブログ

音と光、電磁波はどっち?

これから何回かに分けて電磁波の話をします。
対象は、「電磁波のことが分からないけど、気になる」という方です。
時間のあるときに少しずつお読みください。


音と光、電磁波はどっち


私たちが住む環境では様々なものが空中を飛び交っています。例えば花粉、黄砂、
ウイルス、臭いの粒子などの実体のある浮遊物から、音、光、電波といった物質
とは言えない存在もあります。結論から言えば、上記の中で光と電波が電磁波に
分類されています。

でも、いきなり電波とか電磁波と言われても多くの人には馴染みがないでしょう。
そこでまずは電磁波の持つ波動(波、wave)という特徴について、音と光の違い
を例にとって考えることにします。

大きな太鼓をたたいて顔を近づけると音と一緒に空気の振動が伝わってきます。
音は空気そのものが振動してできる疎密波(音波)で、その振動が鼓膜に伝わ
ると音として感知されます。

音の高低は音波の波の長さ(波長)と1秒間に振動する波の数(周波数)によっ
て決まり、波長はメートル(m)、周波数はヘルツ(Hz)で表されます。

   音速=波長×周波数

の関係があるため、音速が一定な空気中であれば波長が短いほど周波数が高く
(高音)、逆に波長が長ければ周波数は低く(低音)になります。

数字で表せば、

   1
秒間の音速330m330m×1Hz
   1秒間の音速330m
110m×3 Hz

ですから、1Hzの音波の波長は330m3 Hzなら110mになります。
因みにテノール歌手の音声の周波数は24kHzと言われています。


一方、光はどうでしょうか?音が空気の疎密波なのに対し、光は空気などの
媒体を必要とせず、真空中でもエネルギーを有したまま振動しながら高速(光速)
で移動する性質があります。

光にも波としての性質があり、太陽光をプリズムに当てると波長の違いによ
って虹色に分かれる分光現象が見られます。
音波と同様に波長はメートル、周波数はヘルツで表され、

   光速=波長×周波数

が成立します。

波長・周波数によって音は高低の差になりますが、光はエネルギー波なので
エネルギーの強弱として表れます。例えば、太陽光は波長によってガンマ線、
X線、紫外線、可視光線、赤外線に分けられますが、特に波長が短くエネル
ギーの強いガンマ線やX線などの電離放射線は物体を通り抜ける性質があり、
X線診断などに利用されます。

より波長の長い可視光線はエネルギーが弱いので物体に当たると一部は吸収、
一部が反射されます。その反射光が目に入ることで物の形状や色が視覚とし
て認知されるわけです。


今回の記事の要点は、私たちの周りでは小さな浮遊物、音、光、電波などが
常に飛び交っていること、音と光には波としての性質があり、波長によって
音は高低、光はエネルギーの強弱が表れることを知っていただければ十分です。

次回は電磁波の中の電波に焦点を当ててお話しします。