水分補給の医学、何をどのくらい飲めばいい?     | すずき医院のブログ
2018-08-10 12:43:53

水分補給の医学、何をどのくらい飲めばいい?    

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水分と塩分ともに補給が必要!

全ての生命は海から生まれて進化したため、人間の体液は太古の海水に似ていると言われます。つまり生きていくためには栄養や酸素に加え、水分と塩分(電解質)の補給が必要なのです。1日にどのくらい必要かと言うと、それは水の出入りのバランスで決まります。入るのは食事などに含まれる水分量約1リットルで、出て行くのは尿、便、汗及び呼気中に排出される水分量約2.5リットルですので、差し引き約1.5リットルの水分補給が必要と計算されます。勿論これは計算値であって、実際には毎日2リットル以上飲む人もいれば、食事の時にお茶12杯だけと言う人もいるわけです。それでも体液のバランスが崩れないのは、腎臓が働いているお陰なのです。

 

 

腎臓が水分と塩分(電解質)を調節しています。・

腎臓は体の老廃物をろ過して捨てる働きとともに、体内の水分量や塩分としての電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウムなど)の濃度を調節する重要な役割を担っています。もし体内の水分が不足すれば尿を濃縮して水の排出を抑え、逆に水分が過剰になると尿量を増やして体内の水バランスを調整しています。したがって腎臓が健全であれば多少の水や塩分の過不足は問題ありません。しかし、夏場やスポーツなどで大量の汗をかくとそうはいきません。水分と共に大量の塩分が失われると腎臓の調節能力を超えてしまうので、水分と塩分の両方の補給が必要になるからです。

 

水分補給のポイント、成人の場合
通常の環境下でデスクワークなら、水やお茶など好みの組合わせで約1.5リットルの水分補給を行えば問題ありません。一方、夏場の営業活動や屋外作業、スポーツなどで汗を大量にかくときは水やお茶だけでは塩分が不足します。必ずスポーツ飲料(ポカリスエット、アクエリアスなど)を追加して飲んでください。但し、スポーツ飲料には5%程度のブドウ糖が含まれていますので、糖尿病で治療中の方はブドウ糖が含まれていない製品をお選びください。また、嘔吐や下痢で脱水状態にある方や特別な高温環境で働く方はスポーツ飲料とともにOS-1(オーエスワン) などの経口補水剤が必要になります。その他の注意点として、緑茶やコーヒーなどのカフェインを含むものを一定量以上摂取したり大量のアルコールを摂取するとむしろ利尿がついて脱水を助長することもありますのでご注意ください。夏場にスイカに塩を振ったりキュウリに味噌をつけて食べたりする習慣は理に叶っていると言えます。

 

水分補給のポイント、小児の場合
乳幼児は自分の意思で水を飲むことが困難であり、また一般的に小児は感染症による発熱や嘔吐下痢症などで脱水になり易く、かつ迅速に対応しないと重症化するなどの特徴があるため注意が必要です。脱水の兆候は眼の窪みや皮膚、舌などの乾燥及び体重減少が目安になります。水や麦茶などをこまめに与えることは勿論ですが、特に夏場はスポーツ飲料や小児用のイオン飲料(アクアライト など)も飲ませてください。但し、嘔吐下痢による脱水は発熱や発汗に比べ塩分の喪失が多いため、スポーツ飲料よりもやや塩分濃度の高いアクアライトORS(オーアールエス) を与えるか、または医師に相談の上でさらに塩分濃度の高いオーエスワンなどの経口補水剤を少しずつ与えてください。

 

水分補給のポイント、高齢者の場合

高齢者は体の水分貯蓄量が少なく脱水になり易い、喉の渇きを感じにくい、尿漏れや頻尿で水分を控える人が多い、冷房を好まないなどの特徴があり、室内にいても現実に多くの人が脱水を起こしています。さらに、脱水で脳梗塞の危険も増しますので本人は勿論、家族や介護者も心配りが必要です。脱水の兆候は脇の下が乾いている、ふらつき感がある、普段便通の良い人が便秘気味になる、などが目安になり、さらに進むと人格の変化や意識障害も起こすので危険です。水やお茶をこまめにのむことは勿論、夏場はスポーツ飲料やオーエスワンなどの経口補水剤を手元に置いて時々飲んでください。どうしてもスポーツ飲料に抵抗がある人はお茶に塩ひとつまみと砂糖少々、それに梅干を加えるとの飲み易く、ある程度代用になります。飲む量については、若い人は喉が渇いた分を補えばよいのですが、高齢者はスポーツ飲料なら11リットル、オーエスワンなら1500mlを目安とし、あとはお茶で補ってください。尚、高血圧や腎臓病で塩分制限を指導されている方は主治医の指示に従ってください。

 

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