栃木SCサポーターの皆さま、お待たせいたしました。
やっと、やっとです。栃木SCの2023シーズンが明けました。
開幕から4戦勝ちなし。
しかも、得点は僅かに1点と攻撃は低迷。これで、J2に残留できるのかと、正直、思っていた方もいたと思いますし、私もそのうちの一人でした。
相性の決して良いとは言えない大宮アルディージャとの一戦で、後半に先制点を許すという厳しい展開に、ああ、この試合でも勝ちはないのかと、そう思ったのです。
必死にチャントを歌い、「まだ時間はある」「まずは追いつこう」と、そんなことを叫んでいたような気もしますが、内心では大宮にまたしても負けるのかと、そんな思いが強く浮かんでいました。
その情けない思いを粉砕してくれたのは、見事なミドルを突き刺した森俊貴選手と、執念で勝利を呼び込むゴールを決めた髙萩洋次郎選手。
まさか、あそこから逆転するとは。
試合後、スタジアムに響いた勝利の県民の歌は、実に2019シーズン以来となるものだったのです。
選手と歌う県民の歌。初めてカンセキスタジアムとちぎに流れる県民の歌。
それは、正に胸熱でした。
大宮アルディージャの猛攻に耐える時間が多くなる試合だと思っていたのですが、始まって見れば意外にも劣勢感は小さく、チャンスに至っては栃木の方が多かったようにすら感じる展開でした。
攻めて守ってが素早く入れ替わる展開とは異なり、栃木の時間があったと思えば、次に大宮の時間が来る。
そんな攻撃と守備がしっかりと時間割で管理されているような。そんな試合に感じたのです。
後半に失点を喫しますが、あそこ以外は大宮の攻撃を上手く凌いでいたと思いますし、得点を許すような気配はここまでの試合と比べれば小さかったような気もします。
しかし、大宮の選手に個で立ち向かうと裏に抜けれる場面も目立っていました。
個で剥がされるというか、負けてしまうというか。
連係を保って組織立った守備が栃木の真骨頂だと思うのですが、攻撃から守備に転じる場面での抜け出される場面も散見されたことから、その際は肝を冷やしました。
大宮の決定力にも助けられて、栃木として大きなピンチを招くことなく徐々に時間が経過して行くのですが、後半25分に痛恨の失点を招くことになるのです。
アンジェロッティ選手の上手さと来たら。
素晴らしい選手に素晴らしいゴールを許す厳し展開に陥るのですが、ここから逆転へ道が繋がっていようとは、正直、思ってもみませんでした。
【結果】
栃木SC 2-1 大宮アルディージャ
前半 0-0
後半 2-1
【会場】カンセキスタジアムとちぎ
【得点】
後25 アンジェロッティ(大宮)
後34 森 俊貴(栃木)
後36 髙萩洋次郎(栃木)
【栃木SC警告】
該当選手なし
【栃木SCスタメン】
GK 藤田和輝
DF 大森渚生
DF 岡﨑亮平
DF 福島隼斗 → 大谷尚輝(後17)
MF 黒﨑隼人 → 福森健太(後37)
MF 西谷優希 → 佐藤 祥(後37)
MF 森 俊貴
MF 神戸康輔
FW 植田啓太 → 根本 凌(後17)
FW 宮崎 鴻 → 髙萩洋次郎(後29)
FW 矢野貴章
【栃木SCリザーブ】
GK 川田修平
DF 大谷尚輝 ← 福島隼斗(後17)
DF 福森健太 ← 黒﨑隼人(後37)
MF 佐藤 祥 ← 西谷優希(後37)
MF 髙萩洋次郎 ← 宮崎 鴻(後29)
MF 山田雄士
FW 根本 凌 ← 植田啓太(後17)
【審判団】
主審 : 佐藤誠和
副審 : 数原武志
副審 ; 津野洋平
【入場者数】6,038人
【ピッチ状態】全面良芝
【天候/気温/湿度】晴/12.4℃/37%
【風】無風
【第5節終了時順位】16位
この試合、宮崎鴻選手が初スタメン。
その期待に応えようと、積極的に前線からのプレスを仕掛け、大宮の守備からミスを誘おうと必死に入ってくれていました。
ドリブルで抜け出し、チャンスを作り出してもくれましたし、あとはゴールを奪うだけ。
矢野貴章選手との連係もまずまずに感じましたし、今後の試合では、根本凌選手との兼ね合いもありますが、スタメンの試合は増えて行くと思います。
福島隼斗選手が痛んで担架で退場となりましたが、怪我でないことを祈るばかりです。状態がとても気なるところ。
左サイドの要として、守備はなかなか安定していますので、どうか次節の出場に問題がありませんように。
この試合は、栃木に運が味方した試合でした。
森選手のゴールに繋がったボール奪取。
DAZNで観た印象としては、ファウルではないと確信していますし、佐藤主審もそのとおりのジャッジでしたが、まあ中には笛を吹く主審もいるかなと思いました。
そして、栃木の逆転が実った髙萩選手のゴール。
ゴール裏から見ていて、手に当てて入ったように感じたのです。そのことから、ノーゴールだろうと思っていたのですが、副審を見ればセンターサークル方向に向けて走っていて、佐藤主審はゴールのジェスチャー。
そこから歓喜に繋がるのですが、あの手に当たったように見えたのは、単に見間違えただけなのかと思ったのです。
試合後、直ちにスマホのDAZNで確認。
あ、当たっていた。これ、ハンドじゃないのかな。いや、ハンドだろう。それが第一印象。
それでも、大宮の選手からほぼ異論は出ておらず、スムーズにキックオフとなったことから、ピッチレベルではそうそうハンドに感じなかったのでしょうか。
大宮の選手がとてもクリーンだったのかもしれません。
それでも、VARがあるJ1だったのならと考えると、また違った結果が待っていたと思います。
ここは本当に運があったと思う部分でした。
先制点は大宮アルディージャでした。
この得点がもう敵ながら天晴。素晴らしい攻撃で、悔しさと羨ましさが入り交じったのです。
右サイドの深い位置からクロスが入ると、ファーサイドから折り返されました。ここ、守備の人数は揃っていましたが、ボールが上手く擦り抜けた感じ。
折り返しに反応したのがアンジェロッティ選手。左足でシュートを放つと、それが見事のネットを揺らすのです。
後半25分。この時間で痛恨の失点。
前述しましたが、ここから逆転する力は栃木にあるとは思えず、良くても同点まで。この試合も勝てないのか。そんな思いがあったのは事実です。
しかし、この9分後、こんなスーパーなコールが決まるのかと、そう思われる森選手のミドルが大宮ゴールに突き刺さり同点に。
そして、その僅か2分後に、運が味方した髙萩選手の逆転弾が決まる形で、栃木が逆転に成功しました。
諦めない気持ちを思い知らされた試合です。
失点して同点までと思った自分が情けなくなりました。
大勢のサポーターの信じる気持ちが勝利を呼び込んだ。そんな結果だったと思っています。
栃木の攻守のバランスは、ここまでの5試合ではなかり良く見えました。
大宮はアンジェロッティ選手に合わせる攻撃が多く、そこをケアすることで大きなピンチはそうないかなと感じていました。
それでも、そのアンジェロッティ選手の上手さは素晴らしく、ボールが出ると怖さしかありません。
前節のジュビロ磐田戦で決勝ゴールを決めていますが、その勢いそのままに、ピッチ上で誰よりも脅威だったと思います。
ここまでサイドチェンジが少なかった栃木でしたが、この大宮戦では多くのサイドを変えるパスが見られましたし、冷静に後方に下げてそこから縦に入れる攻撃も見られ、時崎監督が味を加えて来たことも何となく見えました。
個人的には、ボランチの神戸選手が効いていたと思います。
攻撃でも守備でも、中盤で相手を自由にさせず、この試合ではかなり目立っていたように感じました。
大宮も栃木の攻撃に手を焼いていた感もあって、縦への素晴らし攻撃には倒してプレーを切ることもあって警告を受けることも。
プレス強度もそこそこ強く、どう戦うのかをかなり意識付けられて試合に臨んだいる感じでした。
5試合目にして奪った勝利で、勝点は5に。
これで、試合数と同じ勝点に復帰。まだ序盤でこんなことを言うのはどうかと思うのですが、それでも、J2残留ペースに復帰です。
順位は19位から16位に3つ上げました。
何より、遠かった勝利を奪えたことにホッとしています。
これで肩の荷が下りたというか、楽になったというか。
しかも、複数得点での逆転ですし、勢いが出そうな気もします。
内容はまだまだかもしれませんが、試合ごとに確実に良くなっていると思いますし、次節のジュビロ磐田戦に期待したくなります。
その磐田戦は、残念ならが平日の水曜日開催。
ですので、遠征するサポさんは少ないでしょう。
そんな私も迷いながらも遠征は見送ろうと思っていたのです。
しかし!
連勝を見届けないと!
そんな思いが強く沸きました。
それ、一緒に遠征することが多い女子サポさんも。
なので、一緒に遠征することにしました。
翌日は仕事です。
帰宅は早くで深夜の3時です。
それでも、ここは行くべきだなと。
いつも激戦になる印象が強いヤマハスタジアム。
2連勝を後押しすべく、遠征して来ます。
コロナ禍にあって、初めてカンセキスタジアムとちぎで歌った勝利の県民の歌は感動ものでした。
胸熱です。
まだ、サポーターが肩を組んで歌うことはできませんでしたが、それでも、久しぶりに歌う勝利の県民歌は、本当に良かったです。
ここまで、本当に長かったですねぇ。
マスク着用義務が撤廃され、そのことから思う存分に声を出せた試合でしたし、そんな試合で勝利を収めてたのです。
もう、本当に嬉しい以外の言葉が見つかりません。
次のホーム戦は北関東ダービーですよ。
ザスパクサツ群馬が相手ですが、永遠のライバルだったりします。
その群馬にも勝利を収め、また県民の歌を歌いましょう。
祝、今シーズンの初勝利を祝して。
押してください。