ある朝・・・、
出勤したら豆人間になってた 
「なんだこりゃ!? どうやって事務所まで
上れって言うんだ?
」
「てか、なんで、会社の玄関くぐったら
豆みたいになっちまったんだ?
」
「ま、いいか
一日くらい豆でも。」
こうして、マメな一日が始まった・・・。
ひと山越えるほどの体力を消費した後、
自分の席にたどりついた。
「マウス、でかっ!」
「ダブルクリックできるんかい?」
とりあえず、グーでマウスの左上を連打したら、
画面が開いた。
「これじゃあ、首が疲れる・・・・。」
「600インチぐらいあんじゃねぇのか~
」
自分の姿を改めて見ると、
身長10cmほどの豆サイズだと気付く・・・。
「しかたないな、事務作業にならんから、
現場に行くとするか。」
「外は雨かぁ、車道だと車が気付いてくれそうに
ないから、安全のために工場内を通って持ち場に
行こう。」
「う~ん、やたらと距離あるなぁ
」
「息が切れてきた・・・。」
ズンっ ![]()
「おわっ!
危なっ!」
「あ、UさんTさん、おはようございます。」
U部長
「あれ?どうしたのそんなに小っちゃくなって?」
T次長
「またブログのネタ作りしてんの?」
「いや、そういうわけじゃないんですけど・・・。」
「出勤したらこうなってしまって・・・。」
U部長
「そう、ホドホドにね。」
「いや、ホドホドって・・・。」
二人は行ってしまった・・・・・・。
「好きで豆ってるわけじゃないんだけどなぁ」
ゴンっ ![]()
「うおっ!今度はなんだ!
」
「なんだぁ~ ナットかぁ~
」
「『ナットかぁ~』、じゃねぇよ、オイ!
」
「当たってたら、ヤバかったって!
」
危険だらけな、豆サイズ・・・・。
ナットで終止符はイヤ過ぎる・・・。
昼までおとなしくすることにする。
(そして、昼休み)
「メシ♪メシ♪メシ♪
」
「鍋にするんじゃなかった・・・。」
「落ちたら俺が『具』になっちまう・・・。」
緊張して食ったら、トイレに行きたくなる。
「・・・激流に用を足す気分だ・・・。
」
「落ちたらアウトだ・・・。」
半日で、1年分の体力を使った気分。
一服する。
「お得感はあるが、電柱燃やしてるみたいだ。
」
「午後には間違いなく、ニコチン中毒だな。」
「そうそう、ヤニにはコーシーだ!
」
「むむむむむ・・・。想像通りだ・・・。」
「賞味期限中に飲みきれないな。」
ここまでの出来事を振り返った。
なんでこんな目に遭うのか納得できずに、
イライラしてきた。![]()
![]()
「ちっきしょー!」
ガン!
「あ、ヘコんだ・・・。
」
「物に当たるのはやめよう・・・・。」
結局、一日豆のまま・・・。
「こんなアングルから見れる景色も
珍しいから、いいかなぁ、豆も。」
「明日は、元に戻ってるかなぁ。」
「カレンダーの上がかすんで見えん・・・。」
そんなこんなで、一日が過ぎ、
無事に帰宅の時間になった。
「いや・・・無事かどうかは、
この階段を下り切ったときに決まる・・・。」
【豆体験の感想】
「普通って、実はすばらしいものなんだなぁ」
- 終わり -
※この物語は、当然フィクションです。

















