ダンス・フィルム「アメリア」
(デイヴィッド・ラング作曲、ルー・リード詩、エドゥアール・ロック振付・映像監督)

驚くべき超高速バレエで有名なラ・ラ・ラ・ヒューマン・ステップスの話題作「アメリア」。デジタル版操り人形ともいうべき斬新なバレエ。

 エドゥアール・ロック率いるカナダのダンス・カンパニー「ラ・ラ・ラ・ヒューマン・ステップス」は、オリジナル作品の他、オペラなどにも出演し、絶賛を浴びている注目のグループ。
 アメリカの作曲家デイヴィッド・ラング[1957- ]が、ヴァイオリン、チェロ、ピアノと声のために作曲したミニマリズム風な音楽にのって、まさにダンス芸術と言えるパフォーマンスが展開されます。なお、ヴォーカルが囁くように読み上げる詩は、ロック界のカリスマであるルー・リードが、1960年代のヴェルヴェット・アンダーグラウンド時代に書いた5つの曲の歌詞から引用されたものです。
 フィルムは14部に別れており、いずれも出口のない木製の大きな箱の中でユニークなダンスが繰り広げられます。
 振付のエドゥアール・ロック[1954- ]は、19歳でダンスを始め、1975年から1979年まで、グループ・ド・ラ・プラス・ロワイヤル、グループ・ヌーヴェル・エール、グラン・バレエ・カナディアンなどのモントリオールの様々なダンス、バレエ・カンパニーで活躍、1980年には、ラ・ラ・ラ・ヒューマン・ステップスの前身となる、ロック・ダンサーズを結成。以後、現在に至るまで次々と作品を発表し、常にダンス・シーンの注目を集め、オランダ国立バレエや、グラン・バレエ・カナディアン、ネザーランド・ダンス・シアターⅠへの振付もおこなっています。

ラ・ラ・ヒューマン・ステップス(ダンス)
アレクサンダー・カストンゲイ(vc)
シモン・クロード(vn)
ニョー・コン・キー(p, 音楽監督)