自己啓発本 その5 「苦情・クレーム処理は楽しい」を読んで | 上ちゃんの見聞録のブログ

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「苦情・クレーム処理は楽しい」

著者 関根眞一 を読んで・・・





「苦情の世界」には常に「真剣」が存在します。苦情を言う側は、真剣に怒っている、本当に困っているのです。相手の真剣な訴えに対して、いい加減な対応はできません。こちらも真剣に受け止めて、相手を満足させるために取り組みます。そして、解決したときの充足感はたまりません。

苦情と隣り合わせの人生ならば、苦情の対応を楽しむべし!そうすれば、楽しい人生も得たも同然です!

著書の経験から生まれた、苦情との付き合い方、考え方、対応の仕方を紹介しています。

本書を読むことで苦情についてとても前向きな考えをすることができるきっかけとなりました。





1、顧客が自分の未熟さを教えてくれていると思え

近年、あらゆる産業、企業において、苦情の数が増えています。その理由は、日本という国が平和で裕福だから。アフリカや中国のように貧富の差がなく、ほとんどの国民が衣食住に不自由のない、ある程度満足な暮らしをしているため、些細なことでも気になるのです。どんなに優れた経営者がいても、それに準ずる社員がいても、顧客の数にかなうものではありません。顧客の目の数の方がはるかに多いのですから、小さいことに気づいてくれるのです。たとえば、接客業の現場で販売員の対応の不備が苦情になったとしましょう。対応の不備そのものは悪いことですが、苦情を頂いたことで悪い点に気づき、修正できれば、それはありがたいことですよね。成績の良い販売員の多くは、若いころにたくさん痛い思いをしているという点で共通しています。つまり、苦情から学び、それを肥やしとして成長しているのです。苦情を受けたことで学び、個人個人が成長すれば、それは組織全体の成長につながります。そうすれば企業全体がイメージアップする。これに勝る営業はありません。病院も学校も行政も、住民からの苦情は自分たちの未熟さを教えてくれているのだという意識を持ち、好感の持てる対応、国民に愛される対応をお願いしたいものです。





2、誠実な企業は世間が許す

その場しのぎのウソをつく企業は残念ながら少数ではありません。食用油に使用制限のある薬品を使用していた企業もありましたし、世界的な自動車会社の担当者がブレーキ問題でウソをついていたこともありました。そして、東日本大震災後の電力会社の対応は、記憶に新しいところです。これらの報道を見るにつけ、多くの大手企業が、その場逃れの言い訳や、隠し事をしているように思えてきます。これからの消費者は、企業の説明を鵜呑みにできないということです。「疑え」と言っているのではありません。自らも学ばなければならない時代になってきているのです。苦情を言ってきた消費者に対し、ウソをつく企業は、苦情の窓口、お客様相談室を「第一防波堤」だと考えているのでしょう。防波堤とは、「苦情をそこで食い止める」とう考え方です。そうではなく、「苦情をここで受け入れ、解決し、製品やシステムを改善していくのだ」と考えなければ、その企業は進歩しません。





3、苦情に感謝

苦情を頂いたら、まずは「ありがたい」と感謝しなければなりません。というのも、苦情の75%は、苦情を受けた側に落ち度があるというデータがあるからです。その落ち度を指摘されること、つまり苦情を頂くことは、企業にとって利益になることであり、本当にありがたいことです。なぜならば、苦情を頂かないまま落ち度が放置され、改善されなければ、苦情を言ってきた人だけではなく、さらなる顧客離れを招くことになります。これに対し、苦情を頂いたことで改善されれば、新しい顧客獲得につながる可能性が広がるからです。ですから、苦情を頂いたらきちんと書き残しておくこと。過去の苦情とその対応の記録は、その企業の財産となるはずです。




4、自分もラクになりたいと思えば、技術も上がる

目も前の苦情を解決してスッキリしたい、ラクになりたい。そのためには、考えて考えて考え抜いて対応していくしかありません。その対応の積み重ねが、身についた技術になるのです。そして、時代は変化していくのですから、同じ苦情であっても、同じ対応で解決できるとは限りません。しかも、苦情を言ってくる人も違うのですから、常に、対応技術を上げていかなければならないのです。そのためには、さまざまな分野の知識が必要になってくるでしょう。また、同業者ばかりではなく、他の業界の事例から引用した説明や対応が必要になるケースもあるかもしれません。というのも、消費者もインターネットを通じて、あらゆる分野の情報を得ることができる時代になったからです。





5、少子化ばく進、顧客が減少する時代に突入する

20116月の国連発表によれば、世界人口は、2100年に101億人になる見込みだそうです。今年の10月末に70億人、2083年に100億人を突破するとのことで、ものすごい人口増。これはビジネスにとって良い傾向と言えます。

では、日本だけをみた場合はどうでしょう。2010年の人口は12750万人でしたが、2100年には、9130万人に減少すると予測されています。そして子供の比率は、人口4000万人以上の国の中では、最低になると言われています。この先、少子高齢化はますます進むのです。ビジネス面においては、若い客層が減少し、経済が低迷することになるのです。現実には、この先10年間がどうなるかが問題ですが、工場の機械化や企業の統廃合によるリストラ、百貨店や商業施設の改廃、公務員の削減などなど、すでに多くの変化が出てきていることはご周知のとおりです。そんな中、どんな企業も産業も、病院も学校も、顧客を減らすことは企業の縮小につながってしまいます。人口の減少に応じて、放っておいても顧客が、患者が、生徒が減るのです。こんな中、苦情が原因で、今いる顧客や患者を話してはなりません。顧客離れを引き起こす一番の原因は、苦情の対応失敗で、「あんなところ、いかないほうがいいわよ」と、ウワサされることです。口コミの影響をあなどってはなりません。