さて、ビールの美味しい季節になりましたが
普段、酒屋さんやスーパーなど
一般のお店の店頭には並ばず、ごく一部の飲食店でしか味わえない
麦芽100%のサッポロのプレミアムビールが、7月16日から数量限定で
一般販売されるということで、試飲会にお邪魔してきました。
▼場所は恵比寿、エビスビールでもお馴染みのサッポロさん本社麦酒記念館
今回は大瓶換算で50万ケース分(販売されるのは缶ビール)のみの販売となる
というビール、その名は「エーデルピルス」。
このビール、そもそもは1987年にデビューしたもの。
ただ、当時の市場の「ドライ」「辛口」といった時流とあわず、数年で市販を終了。
それでも麦芽100%、さらにチェコ・ザーツ産のファインアロマホップだけを
サッポロ他製品の3倍使用したという贅沢なスペックの味わいと風味の良さで
ビール愛好家たちの心を捉え、根強いファン層を獲得。
市販終了後も業務用商品として、味にこだわる一部の料理店だけで
味わえる銘柄として飲まれ続けているんだとか。
そして昨年夏、350ml缶1ダースをインターネットで5,000セット限定で販売して
みたところ、申し込みが殺到し、抽選販売になってしまったという
まさにビールファンを魅了する幻の(?)銘柄なのです。
ちなみに製品名の「エーデルピルス」は”高貴なピルス”という意味で
ドイツの名門醸造所が使用している由緒ある名前。
ところがサッポロさんではこの名前をどうしても使いたくて、この醸造所に
原料のファインアロマホップ、また緻密な技術による低温発酵といった
ドイツ正統の製法に則って開発した自社のピルスビールをプレゼンテーション。
結果、「このビールなら、エーデルピルスの名前を使っても良し」
とお墨付きをもらったという物語も隠されているのです。
ちょっと前置きが長くなりましたが、さっそく実物をいただいてみましょう。
▼試飲会場となった地下室にはこんなレトロなポスターが。
▼サッポロさんによる「エーデルピルス」の説明とともに
実際に「エーデルピルス」を味わいます。
ともあれなんとも贅沢なスペックのこのビール、
副原料を使ったビールのように、軽く、ゴクゴクいく代物ではありません。
麦芽100%、通常の3倍量のファインアロマホップ使用とあれば
味わいは深くコクがあり、香りはエレガントで華やか。
しっかりしたボディとリッチな香りを
ひとくち、またひとくちと味わう。そんなビールですから
お料理は合鴨料理や燻製、ウナギや天ぷら、カレーなど
味が強かったり油を使ったりするものと相性が良いそうで
「エーデルピルス」を置いているお店も、そんな料理店が多いそうです。
ではさっそく。
▼今年はこんなデザイン缶で登場。これはごくいつもの、私流の普通の注ぎ方
飲む。
-なるほど。濃く豊かな味わいが印象的なビールです。
でもね。せっかくのリッチなこのビール
じつはさらに何倍も、グンと美味しく飲むための簡単なコツがあるんです。
それはエーデルピルスをグラスに3回に分けて注ぐ 「3度注ぎ」のワザ。
3度注ぎをすることで、キメ細やかで豊かな泡と
エーデルピルスの持つビールの苦味をマイルドに変え、
贅沢なまでにエレガントな味わいを堪能することができるんです。
「早く飲みたい!」とはやる気持ちをちょっとだけ抑え、
最高級のこのビールを、さらに欲ばりに味わってしまいます。
▼では3度注ぎのワザを教えていただきましょう。そんなに難しくないんです
1回目…最初のビールをグラスの半分~2/3くらいまで勢いよく注ぐ
2回目…さらにビールをグラスのふちまでゆっくり注ぎ、盛り上がった泡を作る
3回目…盛り上がった泡がグラスのフチまで下がるのを待ち
(泡がグラスのフチ下に来るまでしばらく待ち!)←ここが肝心
最後にこの泡をもう一度盛り上げるように、ゆっくりと、3回目を注ぐ
▼そして完成。見よ!このこんもりと盛り上がったクリーミーな泡を!
…と言っても、これはまだ失敗。のちほどプロによる正しい成功例もいきますが
▼では、プロの3度注ぎのワザをお見せしましょう♪
ここではサーバーを使いますが、サーバーがあってもなくても
3度注ぎの要領は一緒
▼これがまず1回目。勢いよくグラスの半分までビールを注いだところ
▼2度目にゆっくりと泡を盛り上げるように注ぎ、その泡が落ち着くまで待って
一番左のなんてすごいでしょ?表面張力で泡がこんもりと盛り上がってます。
こうして3度に分けて注ぐことで炭酸ガスを逃がし、苦味のない
マイルドな味わいが楽しめるように。
実際、3度注ぎのエーデルピルスは本当に美味しかった。
お店ではこの工程を尊重し、5分ほど時間をかけて淹れるところもあるそうです。
次にフードコーディネーターさんから、
エーデルピルスに合うお料理の紹介もありました。
▼上はジャガイモのおやき、下はスモークサーモンとアボカドのタルタル
▼ジャガイモのおやきはスライサーで千切りにしたジャガイモに塩コショウし
細かく刻んだハムとローズマリーと一緒にフライパンで焼いたもの。
ピザ用チーズとバターも使われてます
▼スモークサーモンとアボカドのタルタルは…
長くなるのでいずれも詳しいレシピの説明はこちらからどうぞ。
どちらも家庭で手軽にできるお料理ですが、ビールにとてもよくあう
美味しいおつまみでした。いずれも油を使ったしっかりめのおつまみですが
▼ボディがあるのに油切れがとても良いエーデルピルス、なるほどよく合います
和食店でもウナギ屋さん、テンプラ屋さんで人気がある、というのも
うなづける話。
というわけでサッポロさんのエーデルピルス、
一足先にお味見させていただきましたが、今年は私も店頭にダッシュします。
またサッポロの方のお話だと「大瓶換算50万ケース分だと、
1ヶ月くらいでなくなってしまうかもしれません」とのこと。
7月16日、忘れないようにスケジューラのアラートメール設定しとこ(笑
また今回の限定販売を記念して、特製ピルスナーグラスの
プレゼントキャンペーン もやってます。 こちら
美食家のテーブルにエーデルピルス。
この夏は、そんなトレンドが生まれるかもしれませんね。
ともあれ、とても美味しいビールでした。
ごちそうさまでした!
●サッポロ エーデルピルス
ところで、「恵比寿」という地名誕生のきっかけがまさにエビスビール。
明治39年、現山手線の前身となる鉄道にビールの出荷専用の貨物駅
「恵比寿停車場」が新設され、その5年後には渋谷寄りの地点に
旅客駅「恵比寿駅」が誕生。ここから、その後の区画整理で
地元の人々に親しまれているこの駅名が地名になったんだとか。
「恵比寿」という地名になる前は、この一帯、
「三田村」と呼ばれてたそうです。
なるほどこんなお店 もありますね
なので
恵比寿駅のホームでエビスビールのテーマソングが流れるのは
JRさんのワルノリじゃないんです。
ご存知とは思いますが、一応、恵比寿のトリビア。たまには。
おやすみなさい。