今回、なぜ 「インターネット・サポートブック『うぇぶサポ』:自閉症・発達障がいなどの方のために」を作ったのか?
最初にサポートブックを知ったのは、自閉症の息子のためにネットでいろいろと調べていたとき。
このときは、絵カードやいろいろなツールを使っていて、サポートブックも
「すごい便利な情報提供ツールがあるな!使ってみよう!!」
と、試行錯誤で利用していたというのが始まりでした。
そして在宅勤務ができる職場ということで、施設から障がいのある人が会社に実習にきて入社し、そしてその流れで就労が困難な人の就業支援などを会社でするようになり、発達障がいの人たちの実習などを受け入れるようになってきました。
それらの関係から、大阪LD親の会の会員となりホームページをつくり、全国LD親の会のお手伝いをするようになっていきました。そして発達障がいや特別支援教育などについて、日本LD学会や全国LD親の会の総会の参加、「LD、ADHD、高機能自閉症等の発達障害向けの教材・教具の実証研究」等の事業参画など、関わりが深くなり徐々に取り巻く環境を理解し始めました。
特に障害者自立支援法、発達障害支援法ができてからの怒涛の環境の変化はすごく、障がいがある人たちの施設の対応、そして各支援センターなどの設置と対応と実績などから問題になっていることも分かってき始めました。
そして大阪の中でも支援格差があるなぁと感じていたのに、全国ではものすごく進んで羨ましいような事例があるかと思えば、まったく理解が進んでいなくて偏見と差別的な対応しかとられていないところもあることがわかりました。
やはり支援センターとか、コーディネーターとかを形だけ設置しても統一的に広げていくのは難しいのかなーと感じました。
いろいろな特性をもっている人たちの、アセスメント(評価)の方法も、全国的に確立(WISCなのかなー?)されていないし、アセスメントをきちんとしても、支援や指導方法に対してのエビデンス(根拠)も統一されているというわけでも無く・・・混沌としている状況だというのを感じていました。
たしかに地域ではとても進んでいて、学校の中で特性がある人は保護者の了解の下、先生がWISCをされ、指導方法をエビデンスを基づいてちゃんと対応されているところもあります。
しかし、それが全国的かというとそうではない・・・・
この現状の中で保護者の立場、支援する立場のなかでなにができるだろうか?
私たちの一番の困り感はなんだろうか?と考えていました。
私の立場での「困り感」は、
保護者の立場で:
現状では小学校5年生なので「息子の特性を理解したうえで、ちゃんとした指導をして欲しい。」ということ。
WISC-Ⅲもやってみて、家ではボチボチとそんな考えに基づいてしているけど、学校側の取り組みとしてはアセスメントもエビデンスも体系だったものはあまり無いのかなと思っています。
一人一人を丁寧に見て頂いてきちんと対応している学校なので、保護者の立場ではそれ以上望むことはなかなか難しいのかなとも感じていますし・・・・ただ、中学校にいったときに、またリセットされて一からか・・・・(>_<)と思うと、来年は気が重くなります。
就労支援、実習をしている立場で:
うちにはよく実習生がきます。支援学校から施設からなどと・・・うちのスタッフの人の中に障がいがある人の割合が多い(7人中5人)ので、理解があるのかと思われているのか、それとも障がいのある方に関わる団体にいろいろ加入しているので活動を積極的にしているからと思われるのか、とにかく実習の依頼は多くて受け入れも結構しています。
実習を受け入れるとき、私の場合は特に情報も聞かずにその人を見ながら判断しようとして対応しています。それは施設や学校からくる実習依頼をする職員や先生方は、実習を受けてもらおうと良いところを強調しますし、その人の主観が入った話しが多いので、なかなか話を聞いても、そのまま仕事する状況に対応できるかというと難しいところはあります。
それは実習する本人は環境も変わり緊張もしているし、仕事内容については初めてだし、自分の責任も仕事では問われたりするので、学校や施設にいるときの普段の様子のまま実習ができることは無いと思っているからです。
当然病名などを言われても、専門家ではないので分からないし・・・・
そんなときに、どんな特性を持っている人で、その人が困った時に「こうすれば落ち着くよ」パニックが起きたとき「どんな薬を飲めばいいのか?どのように対応するのか?」とかいった事は最低でも教えて欲しいと思うのですが、そんな情報は出てこない。それは受け入れる側にとってはとても難しいことで、そのような情報提供を確立しないことにはとてもじゃないけど、受け入れる企業が増える訳は無いだろうなと感じています。
これらの「困り感」を考えた時、まずはアセスメントを考え、それらをいろいろな人に伝えられる仕組みづくりが必要だろうなと考えました。
「サポートブック」にはいろいろな効果があるとおもいます。
まず、サポートブックを書こうと思えば、その人の特性はなにか?そして対応方法はなど、冷静に考える必要があります。そしてそれを人にわかってもらうように書くという必要もあります。
これは、本人、保護者がまずアセスメントをする、考えるということになるのではないか?と思います。
そしてそれがいろいろな人たちに簡単に伝えることができて、その人に合わせたやさしい対応が方法として成文化されたものがあれば、周りのいろいろな人もその人に対してやさしく接することができるのではないか?
そのように考えています。
それでこの
「インターネット・サポートブック『うぇぶサポ』:自閉症・発達障がいなどの方のために」
というのを作って、公開してみようと思いました。
思ったより時間と労力はかかりましたが、お試しの基礎としていいものができたのではないかなとそう思います。
そしてこれらのことを理解して頑張ってくれたスタッフにもとても感謝しています。
さあ、これで一人でも多く使ってくれる人が増えて、そしてそのなかで少しでも「困り感」が減っていけばいいのにな。とそう思います。
: written by okugaku
最初にサポートブックを知ったのは、自閉症の息子のためにネットでいろいろと調べていたとき。
このときは、絵カードやいろいろなツールを使っていて、サポートブックも
「すごい便利な情報提供ツールがあるな!使ってみよう!!」
と、試行錯誤で利用していたというのが始まりでした。

そして在宅勤務ができる職場ということで、施設から障がいのある人が会社に実習にきて入社し、そしてその流れで就労が困難な人の就業支援などを会社でするようになり、発達障がいの人たちの実習などを受け入れるようになってきました。
それらの関係から、大阪LD親の会の会員となりホームページをつくり、全国LD親の会のお手伝いをするようになっていきました。そして発達障がいや特別支援教育などについて、日本LD学会や全国LD親の会の総会の参加、「LD、ADHD、高機能自閉症等の発達障害向けの教材・教具の実証研究」等の事業参画など、関わりが深くなり徐々に取り巻く環境を理解し始めました。
特に障害者自立支援法、発達障害支援法ができてからの怒涛の環境の変化はすごく、障がいがある人たちの施設の対応、そして各支援センターなどの設置と対応と実績などから問題になっていることも分かってき始めました。
そして大阪の中でも支援格差があるなぁと感じていたのに、全国ではものすごく進んで羨ましいような事例があるかと思えば、まったく理解が進んでいなくて偏見と差別的な対応しかとられていないところもあることがわかりました。
やはり支援センターとか、コーディネーターとかを形だけ設置しても統一的に広げていくのは難しいのかなーと感じました。
いろいろな特性をもっている人たちの、アセスメント(評価)の方法も、全国的に確立(WISCなのかなー?)されていないし、アセスメントをきちんとしても、支援や指導方法に対してのエビデンス(根拠)も統一されているというわけでも無く・・・混沌としている状況だというのを感じていました。
たしかに地域ではとても進んでいて、学校の中で特性がある人は保護者の了解の下、先生がWISCをされ、指導方法をエビデンスを基づいてちゃんと対応されているところもあります。
しかし、それが全国的かというとそうではない・・・・

この現状の中で保護者の立場、支援する立場のなかでなにができるだろうか?
私たちの一番の困り感はなんだろうか?と考えていました。
私の立場での「困り感」は、
保護者の立場で:
現状では小学校5年生なので「息子の特性を理解したうえで、ちゃんとした指導をして欲しい。」ということ。
WISC-Ⅲもやってみて、家ではボチボチとそんな考えに基づいてしているけど、学校側の取り組みとしてはアセスメントもエビデンスも体系だったものはあまり無いのかなと思っています。
一人一人を丁寧に見て頂いてきちんと対応している学校なので、保護者の立場ではそれ以上望むことはなかなか難しいのかなとも感じていますし・・・・ただ、中学校にいったときに、またリセットされて一からか・・・・(>_<)と思うと、来年は気が重くなります。
就労支援、実習をしている立場で:
うちにはよく実習生がきます。支援学校から施設からなどと・・・うちのスタッフの人の中に障がいがある人の割合が多い(7人中5人)ので、理解があるのかと思われているのか、それとも障がいのある方に関わる団体にいろいろ加入しているので活動を積極的にしているからと思われるのか、とにかく実習の依頼は多くて受け入れも結構しています。
実習を受け入れるとき、私の場合は特に情報も聞かずにその人を見ながら判断しようとして対応しています。それは施設や学校からくる実習依頼をする職員や先生方は、実習を受けてもらおうと良いところを強調しますし、その人の主観が入った話しが多いので、なかなか話を聞いても、そのまま仕事する状況に対応できるかというと難しいところはあります。
それは実習する本人は環境も変わり緊張もしているし、仕事内容については初めてだし、自分の責任も仕事では問われたりするので、学校や施設にいるときの普段の様子のまま実習ができることは無いと思っているからです。
当然病名などを言われても、専門家ではないので分からないし・・・・
そんなときに、どんな特性を持っている人で、その人が困った時に「こうすれば落ち着くよ」パニックが起きたとき「どんな薬を飲めばいいのか?どのように対応するのか?」とかいった事は最低でも教えて欲しいと思うのですが、そんな情報は出てこない。それは受け入れる側にとってはとても難しいことで、そのような情報提供を確立しないことにはとてもじゃないけど、受け入れる企業が増える訳は無いだろうなと感じています。
これらの「困り感」を考えた時、まずはアセスメントを考え、それらをいろいろな人に伝えられる仕組みづくりが必要だろうなと考えました。
「サポートブック」にはいろいろな効果があるとおもいます。
まず、サポートブックを書こうと思えば、その人の特性はなにか?そして対応方法はなど、冷静に考える必要があります。そしてそれを人にわかってもらうように書くという必要もあります。
これは、本人、保護者がまずアセスメントをする、考えるということになるのではないか?と思います。
そしてそれがいろいろな人たちに簡単に伝えることができて、その人に合わせたやさしい対応が方法として成文化されたものがあれば、周りのいろいろな人もその人に対してやさしく接することができるのではないか?
そのように考えています。
それでこの
「インターネット・サポートブック『うぇぶサポ』:自閉症・発達障がいなどの方のために」
というのを作って、公開してみようと思いました。

思ったより時間と労力はかかりましたが、お試しの基礎としていいものができたのではないかなとそう思います。
そしてこれらのことを理解して頑張ってくれたスタッフにもとても感謝しています。
さあ、これで一人でも多く使ってくれる人が増えて、そしてそのなかで少しでも「困り感」が減っていけばいいのにな。とそう思います。
: written by okugaku