子どもの頃、木や石、貝などお気に入りの物と会話をしていた頃がある。
見た夢が現実になったり、波長の合う人の前世らしき姿が一瞬よぎったりと不思議体験をちらほらしている。
ただこの手の話は誤解も招くこともあり、長年付き合ってはいる友達にも話をしていないこともある。
ゆぅさんが、この手の話にどんな反応をするのか楽しみだった。何にでも興味を示すので不思議と言ってみやすい雰囲気もあった。
そこで、龍が見えたり感じたりした体験の話をしてみた。
最初は少し笑って、
「僕は見た事ないですから、龍が居るのかはわからないですけど。
見えたと言うのであれば、存在するんだろうね。
僕も見れるものなら見てみたいです。」と。
そんな不思議な話に対して肯定的に取ってくれた。なかなか人を選ぶ内容なので、あまり人には話さないのに。
嬉しくなり、どんどんいろいろな龍の話をしてしまった。
「龍の色や鱗が見えたり、龍の心臓のドクンドクンという音が聞こえたり。」
「悠々と動くその姿はとても優雅で美しく、動いている龍を写真で撮った事もありますよ。」
「龍と会った時は、大自然を目の前にした時の息を飲む様な感覚になります。」など
ゆぅさんは興味津々に耳を傾けてくる。
そして、
「私は龍が大好きです。私を助けてくれた恩人なんです」と、心の声がまた出てしまった。
「そして今、ゆぅさんには 2柱の金と緑の龍がついてます!」
恩龍の話までしてしまった。
(つづく)