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まだある!絵本を読み聞かせる時のもう5つのポイント(後編)

前回の「絵本を読み聞かせる時の5つのポイント(前編)」に関して、たくさんの方からご感想をいただきありがとうございました!今回も引き続き絵本を読み聞かせる時のポイントをご紹介したいと思います。

1) 絵本の時間をレッスンプランの一部として取り入れる

一連のレッスンプランを習慣化することで、生徒は「次は絵本の時間だ」と察して、生徒を落ち着かせる効果があります。レッスンの順序を理解していれば、生徒はそれぞれのアクティビティーに余裕を持って取り組むことができ、絵本の内容も集中して聞くことができます。絵本の時間をレッスンの日課にするには以下の方法があります。

a) 絵本の時間に決まった音楽を流す
この方法はグループレッスンで役立ちます。毎回同じ音楽を使えば、更に有効です。音楽は、次のアクティビティーに移行する時の合図の役割りを果たすので、生徒は音楽を聞いてすぐに「次は絵本の時間だ」と気づくようになります。

b) 決まった場所で行う
好きな場所で好きな時に腰を下ろして読み始められれば一番簡単ですが、それではこどもの注意を引くことができませんよね。特定の場所を読み聞かせの場所に決めておけば、生徒が教室内の他の物に気を取られたり絵本に集中できなかったりするリスクを最小限に抑えられます。

2) 生徒にお願いしてページをめくってもらう

こどもはお手伝いをするのが大好きですよね。こどもは、絵本の物語を進める上で「ページをめくる」という作業が大事な作業だと思っています。なので、その大事な責任を任されることを特に嬉しく感じます。ひとりの生徒に前に出てきてもらい、“Mizuki, can you turn the page for me, please? (みずきちゃん、ページをめくってくれる?)” とお願いしましょう。同じ生徒に全てのページをめくるのを任せても良いですし (この場合は毎回違う生徒を選びましょう) 、あるいは一度ページをめくってもらったら次のページは他の生徒にお願いしても良いでしょう。

3) わざと間違えて生徒の理解度を確認する

絵本のストーリーに生徒がちゃんとついて来れているかどうか、見ているだけでは判断がつかないことがありますよね。言語の発達を始めたばかりの小さなこどもの場合は特にそうだと思います。聞き手がちゃんと物語について来れているか、内容を理解できているかを確認する簡単で楽しい方法は、時々わざとふざけて間違えたふりをする方法です。例えば、エリック・カール著の「はらぺこあおむし "The Very Hungry Caterpillar"」の場合、“On Thursday, he ate through four strawberries” とは読まずに、イチゴを指差して “On Thursday, he ate through four bananas” と読んでみます。ちゃんと理解していれば、こどもたちは笑って「違うよ~」「イチゴだよ~」と言うはずです。以下にやり取りをシミュレーションしてみました。

先生: “On Thursday, he ate through four bananas.”
生徒: “Noooooo!”
先生: “No? What did he eat?”
生徒: “Strawberries!”
先生: “Ah, yes. Thank you. You’re right! He ate through ten strawberries.”
生徒: “Noooo! Not ten. Four!”
先生: “Four? Can you count them with me? One, two, three, four! You’re right! He ate through four strawberries. You’re very good readers! Thank you. What do you think he ate next?”

上記のようにわざと間違えてみることで、生徒の積極的な参加を促すことができます。

4) 効果音を活用して話をよりリアルに表現する

動物の鳴き声は、その動物になりきってやってみましょう!生徒も張り切って動物の鳴き声を真似しますよ。

繰り返し出てくる言葉やフレーズは、生徒も一緒に大きな声で読んでもらいましょう。

物語の登場人物がドスンと座ったら、「thud (ドスン)」または大げさに「ka-boom (ドーン)」と読んでみましょう。何か食べ物を食べ始めたら、スープなら「slurp slurp slurp (ズルズル)」、食べ物なら「gobble gobble gobble (ガツガツ)」、飲み物なら「glug glug glug (ゴクゴク)」など適した効果音で表現しましょう。風が吹いたら「whooosh (ヒュー)」、雨が降ったら「pitter-patter (ピチャピチャ)」など、選択肢は数えきれないほどありますね!

5) すぐに読み進めるのではなく、次の物語の展開に対する反応を見せる

次のページをこっそりのぞいて、自分の表情の変化で、次に何が起こるのかこどもたちに想像させましょう。ただし、次のページをこどもたちに見られないように注意して、話を進める前に少し合間をおいてください。読み手の表情は、生徒の好奇心をかき立て、次に何が起こるのか興味津々になります。

例えば、"Five Little Monkeys" の話の中で、ベッドから次々に落ちるおさるさんに対して、お医者さんは徐々に腹を立て始めますよね。それにあわせて頬を膨らませて、少し起こった表情をしてみましょう (あまりやり過ぎると小さなこどもは怖がってしまうので、ほどほどに…)。"Good Night, Gorilla (おやすみゴリラくん)" では、動物園の飼育係の奥さんが電気を消した時に “Good night” と言う動物たちに驚きますよね。その場合は、目を見開いてビックリした顔をしてみましょう。

生徒に “What do you think happens next? (次は何が起こると思う?)” と質問してみましょう。合間をおいて生徒の意見を聞いてから、ページをめくって推測が当たっていたか見てみましょう。ここで大切なのは、間違いを指摘せず全ての意見を受け入れることです。

皆さんが実践している最も効果的な方法は何ですか?ぜひ共有してください!

Happy reading!

絵本を読み聞かせる時の5つのポイント(前編)

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学校でも自宅でも、読書が好きな子供を育てる上で、絵本の物語やイラスト、登場人物などの要素はどれも重要な役割りを担っています。

それと同様に、読み手にも重要な役割りがあります。

ここで、子供に絵本を読み聞かせる時に簡単に実践できるポイントを5つ紹介します。

1) 絵本の表紙について話し合って、絵本の内容に興味を持たせる

絵本を開く前に表紙のタイトルを読んであげましょう。すでに読み書きを学び始めているお子さんの場合は、絵本のタイトルを読む時に「これは何て読むかな?」などと働きかけてください。また、表紙にどのような登場人物がいるか尋ねたり、物の数を数えたり、色んな色を探したりしましょう。それから、絵本のタイトルの意味がどういう意味だと思うか尋ねてみてください。表紙では何が起きているか、どのような物語が想像できるかなど質問してみましょう。だいたいどんな内容のお話なのか見当がつくかもしれません。

2) 全ての文章を文字通りに読まなくても大丈夫

物語は、子供がより理解しやすいように、読み手が自由にアレンジしたり意訳したりしてもよいものです。例えば、あなたの持っている本が、絵は素晴らしいけど文章がお子さんには難しすぎる本だったとします。その場合は、文章や言葉を分かりやすい表現に入れ替えたり、難しい文章は飛ばしたり、子供のレベルに合わせた話の内容に思い切って変えてみてください。イラストを使って、場面に合った話の展開にしましょう。

3) 読んでいる途中で物語についての解説をはさむ

それまでの話の内容に対して質問をしたり解説してあげたりしましょう。例えば「Five Little Monkeys Jumping on the Bed」の場合、"How many monkeys are there now? (サルさんは何匹になったかな?)" "What are they doing? (サルさんは何をしているかな?)" "Where is Mama? (お母さんサルはどこにいるかな?)" などと質問してみましょう。

次のページをめくる前に、今度は何が起こると想像できるか話の続きを尋ねてみましょう。"Do you think the monkeys will jump on the bed again? (サルさんはまたベッドの上で飛び跳ねると思う?)" "What will Mama say? (お母さんサルは何と言うかな?)" "Which monkey will fall next? (今度はどのサルさんがベッドから落ちちゃうかな?)"

幼児や初級レベルの生徒には、イラストに関してyes/noで答えられる簡単な質問をして理解度を確認しましょう。"Are the monkeys sleepy? (サルさんは眠そうかな?)" "Is Mama angry? (お母さんサルは怒っているかな?)" "Do you think that hurts? (たんこぶは痛そうかな?)"

絵は、子供が実際に絵本に触れて指差したりできて、とても便利です。”Where is the doctor? (お医者さんはどこにいるかな?)" "Can you point to the bed? (ベッドはどれかな?)" "I see a telephone…can you find it? (電話があるよね。どこにあるか指差せるかな?)"

4) 登場人物ごとに声を変える

本を音読する時は、それぞれの登場人物になりきって声を変えて読んでみてください。恥ずかしがり屋のネズミさんのセリフの時はヒソヒソした話し声で読んでみましょう。また怒ったトーンで読んだり、おちゃらけた読み方をしてみたり、静かな声で読んだり、いろいろな読み方を試してみてください。もし登場人物が1人 (1匹) しかいなくても、声の調子を変えて楽しんでみましょう。そうすることで物語がより面白くなりますし、話者が誰なのかを理解することにもつながります。

さらには、声の調子や読み方を変えることで新しいボキャブラリーを学ぶことができます。shyly「恥ずかしそうに」、angrily「怒って」、happily「嬉しそうに」、sadly「悲しそうに」などの単語を、絵本の中の言葉やイラストに関連づけて記憶することができます。

5) 聞き手全員がページ全体を見れるように注意する

1人または2人の子供に読み聞かせる時は、自分1人で本を読む時と同じ姿勢で、絵本をひざにのせます。

大人数に読み聞かせる時は、絵本を聞き手側に向けて持ちます。

絵本をひざにのせる形を好む方もいらっしゃるでしょう。ひざにのせた方が安定して腕が疲れにくいかもしれませんが、この場合は上下逆さまに読むことになります。もし馴染みのない本を読むのであれば、子供たちに読み聞かせる前に何度か事前に読む練習をしておくとよいでしょう。

先生によっては、本を片側に持ち上げて読むスタイルを好む先生もいらっしゃいます。横から読むのは上下に読むよりも簡単かもしれませんが、大きめのサイズの絵本の場合はこの持ち方は持ちづらいかもしれません。また、自分から反対側のページの文字も読みづらいこともあるかもしれません。

大人数に読み聞かせる時は、いすに座るか、あるいは立った状態で読むことで、聞いている全員に絵が見えやすくなります。

イラストは絵本にとても重要な要素ですので、聞いている人全員に見えるように気をつけましょう。聞き手の端から端へ本をゆっくり移動させながら読むことで、全員が絵をしっかり見る機会を作りましょう。

「私はいつもこうしている」「こうしたことで子供が絵本を好きになってくれた」などの感想やアドバイス、また他のアイディアが思いつく方は、ぜひ共有してください!

次回のブログでも読み聞かせについてお話します!

コンテストの結果発表

先週の動物の絵本コンテストに参加くださった皆さま、ありがとうございました!
おかげさまで、たくさんのご意見をいただきました。

抽選の結果、7番目27番目に投稿いただいた方が当選されました。
おめでとうございます☆
該当される方は、弊社のホームページよりご連絡ください。

今回のコンテストに参加できなかった皆さんも、他の投稿者の皆さんがおすすめする絵本をぜひ参考にしてみてください!