雪煙チェイス

本の裏書より

 

無実の証人を探せ!

追跡者(チェイサー)が来る前に

 

殺人の容疑をかけられた大学生の脇坂竜実。彼のアリバイを証明できる唯一の人物――正体不明の美人スノーボーダーを捜しに、竜実は日本屈指のスキー場に向かった。それを追うのは「本庁より先に捕らえろ」と命じられた所轄の刑事・小杉。村の人々も巻き込み、広大なゲレンデを舞台に予測不能のチェイスが始まる!

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

雪の上でのワクワク感いっぱいの楽しさがわかる描写には、感慨深い。まあ、この日本屈指の里沢温泉スキー場って、野沢温泉ですよね。やまびこゲレンデやスカイラインコースなどの描写もある。

 

P109には、こんな記述があります。

”ゴーグルを外し、ゴンドラの窓から外を眺めた。白銀の世界が眼下に広がっていた。起伏に富んだ幅のあるコースをカラフルなウエアに身を包んだスキーヤーやスノーボーダーたちが、それぞれのスタイルで滑走していく。雪に覆われたブナ林は幻想的で遠くに見える稜線は美しく雄大だ。”

 

そうそう、こんな感じだろうなあ・・・と想像することができる。

冬のゲレンデへ誘うような誘い文句だよね・・・。雪の上を滑るって気持ちいいだろうな・・・。颯爽と風を感じながら・・・(吹雪くと顔が痛いんだけどね。)

 

まあ、事件は、事件だけども・・・東野圭吾さんの書く小説は、それだけでは、終わらない。いろいろ考えさせてくれる部分が多い。

 

相変わらず、根津と千晶のコンビも健在だ。ただ、千晶は、もうそろそろ、新しいステージに移っていかないといけないと思い始めているようだ。この二人の行く末もまあ、まあ気になるところですね。

二人にしか、わからない世界があるってことですよね。

 

また、所轄の警察と警視庁の関係性についても・・・いろいろあるなあ・・・と感じる。

 

P324には、”五分の魂”の話がある。一人一人には、そういうものがあるってことだ。ただ、単なる組織の駒にならず、自分が正しいと信じた道を行うってことも大事だって話だ。

 

P326には、女将が小杉に言うのだ。

”正しいと思うことをできないほど、自分を殺さなきゃいけないところなんですか。”

”駒だからって、ただ動かされているだけでいいんですか。たまには、自分の意志で動いてみるのも悪くないんじゃないですか。”

 

”警察官なら、犯人を逮捕するのが仕事でしょ。犯人じゃないとわかっている人捕まえている暇があるなら真犯人を見つけることに精を出したら”・・・ごもっともです。女将さん。