フォルトウナの瞳

 

本の裏書は、以下のように記されています。

 

”幼い頃に家族を火事で失い天涯孤独の身となった木山慎一郎は友人も恋人もなく、自動車塗装工として黙々と働くだけの日々を送っていた。だが突然「他人の死の運命」を視る力を手に入れ、生活は一変する。はじめて女性と愛し合うことを知った慎一郎の「死の迫る人を救いたい」という思いは、無常にも彼を窮地へと追いやり・・・。生死を賭けた衝撃のラストに心震える、愛と運命の物語。

 

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いつかの”虎ノ門ニュース”で、この本が映画化されるとおしゃっていたので…気になって読んでみました。

 

この物語にふれると・・・いい意味で、いろいろなことを考えさせられます。

 

先ず、この”フォルトウナ”ってどういう意味なんだろう?って思いますよね。これは、P258~にこんな記述があります。

”ローマ神話に出てくる球に乗った運命の女神だ。人間の運命が見える。”

そうなんですよね。主人公は、この眼を持ってしまったんですね。

そこから、苦悩の毎日になるんです。知らなくてもいい、他人の寿命を知ってしまうのです。それもわずか、あと数週間で亡くなる人たちばかりの・・・そして、これを何とか回避させて、他人の運命を変えちゃうと、今度は、自分の身体にダメージを受ける。それが原因で命を落とすことも考えられるわけです。

 

それでも、主人公は、他人の為に生きようとするわけなんです。ただ、純粋に!!

いや~。桐生葵という恋人ができたんだから…その人との未来を描けばいいと思うけど・・・普通ならそうするはずなんだけど・・・でも、そういう人だったからこそ、葵は惹かれたのかも。。。しれませんが。。。

何ともやりきれなくなるね。

 

まあ、主人公の純粋な思いっていうものが、この恋人葵には、わかっていたから・・・これも良しとしておこう!!

 

さて、人の運命について、いろいろな記述があったので、ここに記しておきたい。

 

P102~には、バグタッドの商人の話がある。運命は変えられないって話だ。

 

P106~

”人間は朝起きてから寝るまでの間に9千回も選択をしている。”

そういう意味では、人間は物理学の法則から外れた存在。

 

P184~には、バタフライ効果の話がある。

ちょっとした小さな出来事が大きな変化を起こすというものだ。

ほんの些細な出来事が十年後二十年後の世界を大きく変えることだってあるのだ。

 

人間は、生まれてから、いろいろな経験をして、そして、様々な場面で、自分が一番良いと思った方を選択して生きている。

 

この主人公は、以前は、真理子という同僚に好意を寄せていたが、(真理子も主人公に好意を持っているような感じだっだ)何もせずに、そのまま流してしまったら・・・2年後、この真理子は薬漬けになり、落ちるところまで落ちてしまっていた。まあ、話は飛躍しすぎだが・・・ちょっとした勇気をもって、真理子に告白していれば…真理子の心の中にいろいろな感情が生まれ、このような状況にはならなかったのではないかと自問自答している。

環境を変えようと努力すれば…それが、何らかの変化を起こすということだ。

 

つづく。