10月はなんといっても三浦しをんさんの新作。 触発されて「舟を編む」を再読するがやはり良い。 10月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2364
ナイス数:309

平成大家族 (集英社文庫)平成大家族 (集英社文庫)感想
決して幸福な話ではないがあるあると納得するシーンも多い。一時は嫁いだりして出ていった家族が様々な理由で実家に戻り大家族を構成するというお話し。小生の実家のことを思い出した、両親と子供3人の家族から始まりそれぞれ独立して実家は2人に。それぞれの子に2人ずつの子(親にとっては孫)ができたので夏休みや正月は実家に11名が集まってにぎやかだった。やがて孫も就職や結婚で独立して勢揃いが少くなった。それも歴史だと感慨深い。
読了日:10月30日 著者:中島 京子
あきない世傳 金と銀〈3〉奔流篇 (時代小説文庫)あきない世傳 金と銀〈3〉奔流篇 (時代小説文庫)感想
屋台骨をガタガタにした四代目店主からモーレツ店主の五代目へ。四代目の後添えから五代目の妻と商いの世の戦国大名となるべく自ら道を拓こうと努める主人公。小説でありながら実際の職場でも活用できそうなヒントもそこここにあって胸が熱くなる。順調に店の業績をのばし円満だった夫婦間にもやや暗雲が。。。次号、乞うご期待。
読了日:10月24日 著者:髙田 郁
もののけ、ぞろり (新潮文庫)もののけ、ぞろり (新潮文庫)感想
「もののけ」という言葉と表紙で手に取った。ここもと芸能ニュースを賑わしてるジュリーが昔に出演した「魔界転生」という映画を思い出した。肩の力を抜いて楽しめる娯楽作品。
読了日:10月22日 著者:高橋 由太
あきない世傳金と銀〈2〉早瀬篇 (ハルキ文庫)あきない世傳金と銀〈2〉早瀬篇 (ハルキ文庫)感想
少し間が空いたが続編。一生鍋底磨きと言われる女衆からご寮さんとなる幸。「知恵は何もないところからは生まれない。知識という蓄えがあってこそ絞り出されるのが知恵」という恩人である番頭の言葉を実践し努力する姿に声援を送ってしまう。
読了日:10月20日 著者:高田 郁
舟を編む (光文社文庫)舟を編む (光文社文庫)感想
2012年に単行本で読んでからの6年ぶりに文庫での再読。解説まで十分堪能。1冊辞書が欲しくなったなぁ、電子じゃなくてぬめり感のあるものが。
読了日:10月16日 著者:三浦 しをん
愛なき世界 (単行本)愛なき世界 (単行本)感想
森羅万象を「そこにあるもの」と受け入れる文系人間の小生にとっては別世界のようであった。別世界とはいえあらゆる場面で作者自身の好奇心や驚きがそのまま文章にあらわれているような箇所も多々あり文系の想像力を逞しくし続けてくれた。登場人物が属する研究室の面々のことを思い返しながら本書を閉じる時、この度ノーベル医学生理学賞を受賞した本庶佑博士が新聞のインタビューで記者が締めくくりに「基礎研究『も』大切ということですね」と言ったことに「基礎研究『が』大切」と返答したことを同時に思い出した。
読了日:10月10日 著者:三浦 しをん
任侠病院 (中公文庫 こ)任侠病院 (中公文庫 こ)感想
忖度したりされたりの現代人。たまに正論で責められることでカタルシスを感じるのかな。ありえない任侠の人に正論を語らせることで大人のおとぎ話のように思え素直に身にしみる。
読了日:10月04日 著者:今野 敏

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