「電気をためる」のは太陽光の望み | 元太陽光発電技術者の道楽ブログ

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30年余り太陽光発電に携わってきましたが、リタイアすることにしました。
これまでの経験を活かし、我が家の屋根太陽光発電や購入した分譲太陽光発電所の状況・運営・評価などをはじめ、太陽光発電の技術に関連したことを中心に呟いていこうと思います。

太陽光発電というのは天気に依存した気まぐれな発電なので、電気をためて自由に使えるようにしたいというのは、多分、皆さんが感じられていることだと思います。バッテリーに貯めるというのが最も一般的に考えられる方法ですが、なかなかコスト的に見合わないようですね。最近もバッテリーの経済性を評価する記事がありました(「太陽光の電気をためられたら!」を検証する)。

 

この記事の結論から先に言うと、「バッテリーを使っても経済性が成り立たない」ということになります。しかし、この記事の計算、2.4MWの太陽光発電パネルに2MWのパワコン、1200Whのバッテリーを設備したと仮定して行っていますが(下図)、妙なところばかりですね。バッテリーに貯めた電気をFITで売るのは良いですけれど、36円というのは現実味がありません。そもそもkWkWhを混乱しているというのは、かなりの初心者の計算という気がしますが、結果は真っ当なところに落ち着いているのが面白い(笑)。

 

で、結論の「バッテリーの価格が6万円/kWh以下にならないと採算が合わない」は数値的には少し甘いような気がしますね。もう少し安くないと採算は合わないと思いますよ。例えば36/kWh18/kWhになったら、バッテリー価格は3万円/kWh以下にならないといけませんね。まぁそれは良いとして、この記事に載っている現状のバッテリー価格は参考になります(下表)。

 

バッテリーの価格というのは、特に日本のメーカーのバッテリー価格は不透明なところがあって、やたら高い傾向にあります。つまり買い方によって、ずっと安くなるということです。海外ではどうなのでしょうね。パネルもバッテリーも世界水準よりも高いとしたら、日本の太陽光の未来は暗いです。それでも太陽光はまだまだ価格が下がりそうですが、バッテリーはどうでしょう。

長くなりますのでバッテリー価格については明日触れます。

 

 

 

 

 

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