BLです。


ご注意ください








目が覚めたら
自分の部屋で寝ていた。


昨日の事は
もしかして夢だったんじゃないかな?


それくらい、信じられなかった。


あいつが

俺を、好きとか・・・


人として?
同性だよ?
幼馴染だよ?


・・・・俺だよ?


夜中、目が覚めた時に
抱き込むようにして傍に居てくれて


あぁ、夢じゃないんだ
ちゃんと、俺の傍に居てくれる


そう思ったら急に心臓が
バクバク煩くなった。

身体はどんどん熱くなるし
締め付けるような胸の苦しさに
耐えられなくなって

あいつから離れて
お気に入りのでっかいクッションに
うずくまってたら・・・


そしたら・・・
いつの間にか寝ちゃったんだっけ?




「あら起きたの?」


「かぁーちゃ・・・」


声がうまく出ない。


「まったくあんたって子は
  お隣でよく熱出すわよねぇ…
  まーくんが血相抱えて慌てて
  あんたおぶって来てくれたのよ?」


「そぉ、なんだ・・・」


なんか、容易に想像が出来て笑えてきた。


「本当、昔っから変わらないわねぇ」



・・・・違うよ

かぁちゃん・・・・

変わっちゃったみたい・・・


どうやら俺たち、変わるみたいだょ

ごめんね・・・
それって、親不孝な事だよね・・・


でも俺・・・
ずっとずっと、好きだったんだょ


昔から変わらない気持ち


それが伝わっちゃったんだ

しかも応えて貰っちゃった・・・


ごめん・・・
かぁちゃん・・・おばちゃんも


でも・・・・・



「大丈夫?顔真っ赤よ?
  熱また上がって来たかしら・・・」


「だいじょーぶ・・・」


「お粥作ったから食べて薬飲みなさい」


「たべたくなぃ、なぁ・・・」


「だめよ、薬飲めないでしょ」


「・・・・・」


熱出た時くらい
優しくしてよ、かぁちゃん・・・



食べれるだけ食べて薬を飲んだら
また、睡魔が襲ってきた。


ぼんやりした頭の中で考える。


今日、学校来てるかなぁ・・・

潤くん・・・・


次、会ったら
ちゃんと話せるのかな・・・


もぅ、俺の顔も見たくない?


・・・それは、俺もかな?



ううん・・・俺は・・・・・




そのまま意識を手放した。









「カズ!大丈夫??」


「まぁく、ん・・・」


「まだ、少し熱いね・・・」


「おかえり」


「ん、ただいまっ」


次に起きると目の前には心配そうな顔の
まーくんがいた。
なんかホッと安心して顔が緩む。


「ねぇ・・・
  今日来てたか、しってる?」


その問いに
ちょっと不機嫌な顔になったまーくんは
伸ばした手で頭を撫でてくれる。


「今は何も考えないで休まなきゃ」


「・・・・ぅん」


「でも、休んでたょ」


「そっか・・・」



このまま来ないとか、無いよね?

そしたら、その時は・・・



「ほら、これ」


「なに?」


「カズの好きなアイス買ってきた」


「あ、ありがと」


「おまえ熱出るとアイス食べたがるじゃん」


「ん、食べたかった」


「今食べる?
  食べないなら入れてくるよ」


「ん、あとで・・・やっぱ今がいい」


「ふふっ、いいよ。起きれる?」


前と同じ様に、変わらないやり取りが
なんだかくすぐったい

元に戻れた安堵感を感じて


でも、やたら優しくない?

風邪引いてるから?



「ほら、あーん」


「まぁくん・・・/////」


「ん?」


「自分で食べれるょ///////」


「あ、そう?」


ほら、やっぱり凄く優しい・・・

なんでだろ?


「ねぇ、どうしたの?」


「なにが?」


「な、なんか、 優しいね/////」


「あーー///// そりゃ、ね・・・」


そりゃね?

顔まで赤くなって照れるように笑うから
こっちまで恥ずかしくなる。


「あ!元気になったらさ
  あの公園に自転車取りに行かないとなぁ」


思い出したように話を変えられたけど
そういえば昨日歩いて帰って来たんだ・・・


「そーいや・・・置いて来たんだっけ」


「そうそう、今日忘れて慌てたわ(笑)」


「まーくん先に取りに行っていいよ?
   無いと不便じゃん」


「んーーーー?・・・いいや
  カズと取りに行きたい・・・」


「そっか//// じゃあ、早く治すね」


「んっ 早く元気になって・・・
  そしたら・・・あ、なんでもない////」


また真っ赤になってしまった。

誤魔化そうと自分のアイスを頬張るし・・・

一体どうした?
何を考えてんの??

元気になったら・・・何かあるの?


「なんだよ?」


この時の俺は何も考えてなかった。

これからの俺達が
どんな風に変わっていくのかなんて

未知の世界だったし


それよりも・・・


ちゃんと潤くんと話せるかな?って

そちらに気持ちが向いていたかもしれない。



「カズ、早く元気になってね」


「?・・・うん」



まーくんの笑顔の裏に隠されてる気持ちに
全然、気が付けなかった。


すべて元通りってわけにはいかない


その現実が待ち受けてる事も・・・