BLです。
ご注意ください。
生まれた頃から住んでいた家ではない。
だけど・・・
3人で住む事なんて一生無いと思っていた
俺達家族が揃った場所だった。
たった数年間だけど
幸せだった時間もあって
だからこそ結構思い入れは強くて
あの家を守らなきゃいけないと
そんな使命感すらあった。
その家が
簡単に他人の手に渡ってしまった。
勿論、元々俺の物では無かったけど・・・
俺の意思なんてちっぽけだって
思い知らされるかのようで
頭に衝撃を食らった気分だった。
「なんっだよ!!それは!!」
「貴族様お待ちください!
あの屋敷は坊ちゃんの大切な場所なんです!」
「そう、だからこそ私が貰い受けたんだ」
「ふっざけんな!!・・・なん、でっ
おまえにあの家を渡さなきゃいけねぇんだ!」
「和也、少し落ち着いてごらん?
ちゃんと最後まで話は聞くべきだ」
「は、なし?・・・」
「あの家は君の祖父の名義になっていた。
それを私は今回の報酬として貰い受けたが
でも、あそこに住むのは君だ」
「え?・・・なにそれ・・・」
わけがわからない
何度も思ってきた事だけど
やっぱりこいつの話は理解し難い事だらけだ。
「あの家はもう、私のモノ
そして和也、君もね・・・・」
「・・・・は?」
「簡単な話しだろう?家の所有者の
名義が変わっただけだと思えばいい」
「ぃや、あの・・・
そう言われたらそうだけど
その後言った、俺がおまえのって・・・」
それを聞くと、クイっと腰を更に引き寄せられて
まるで悪巧みしているような顔で
楽しそうに笑みを浮かべる貴族は
得意げに言い放った。
「私はね、欲しいと思ったら
どんな事をしても手に入れる努力を
惜しんだりはしないんだ」
「・・・・・まさか、俺も・・・」
おまえのモノだと言いたいのか?
「今回の依頼を受けた最大の目的が果たせた」
今まで見た中で1番
破顔して嬉しそうな貴族に
開いた口が塞がらないとはこの事だ。
常識とか、世間体とかさえ
こいつには無意味な事なのかもしれない。
気がつけばいつの間にか使用人達は
席を外していた。
くそ・・・
影山すら居ないし・・・・
「アバンチュール目的かょ・・・」
「ふふ・・・
そんな無粋な目的だと思ってるのかい?」
「じゃ、なんだょ?」
「True love」
「//////////女好きなくせに」
「女性を笑顔にしてあげるのは
貴族としての嗜みだからね」
「男が好きなのかょ」
「いや?・・・君だからだ」
「っ////////// も、分かったから離れろよ」
「どうして?」
「うっ////
・・・心臓、くるしぃ、からっ////」
「それは大変だ、その病は私しか治せない」
「言ってろょ//////////」
もうすぐ
触れられてしまう
触れたらきっと
もう止めないつもりだろ?
いつもの穏やかな眼は
射抜くような眼をしていてドキドキする。
抵抗しようにも
もう、おまえの手中に俺はいる。
これ以上は悪足掻きになるだけ?
だからって素直にハイどうぞなんて
差し出せるようなもんでもないし・・・
つい、抵抗を見せつけるように
貴族の胸を手で押した。
そんなの御構いなしに少し強引に
また、距離を詰められる。
でも・・・
俺は気がついてしまった。
手から伝わって来る貴族の鼓動は
今の俺と変わらない位で・・・・
いつも余裕な顔しか見せないこいつの心臓は
毛でも生えてんじゃないのか?
とすら思った事があったけど
おまえの本物の気持ちが
やっと、この手から直接 伝わってきた。
なんだょ・・・
おまえもちゃんとドキドキしてんじゃん
その時 見せた 緩んだ顔に
ストンと何かがハマった。
あ・・・・・堕ちた、カモ・・・
あっという間に持っていかれてしまった
俺の気持ちと、俺の家・・・・
やっぱりおまえは貴族探偵じゃなくて
怪盗貴族だろ?
それを直接言ってみたら
不敵に笑って「では、君の心を頂戴しようか」
なんてノってきやがった。
いいよ?
代わりに
極上の愛を与えてくれるなら
おまえにやるよ
俺の全てを・・・・
返事の代わりに
初めて 自ら唇を重ねていった・・・
【貴族、家を買う。】END
.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚
(*゚ー゚)ゞこんにの
終わっちゃいました(笑)
え?なんか中途半端?
え?結ばれたところは?
大ジョーーーーブ!!(何も聞かれてないのに答えマス)
テーマが貴族シリーズ
シリーズです(笑)
まずはくっ付いた所でいったんおしまい。
これからの2人はたまーに小話?で
書いて行きたいと、思って…ます(笑)
でも貴族様をこんなに長く書くとは…(´ー∀ー`)思わず…
なんで貴族様は和也を愛したのか?
早く思い出してって何を?
2人はちゃんと(身体も)結ばれるのか?←
サブキャラな3人もちゃんと出してワチャワチャさせたい…
↑この辺をなんとかしたい(●ↀωↀ●)✧
貴族、家を買う…
家もいただく。でしたね(笑)
では、ゆるーく進むシリーズになるはず…なので
こちらの2人も引き続きよろしくお願いします♡
sunny*no