地球一周から戻り、うちもようやく、自力で土づくりをはじめました。
それが思っていたよりもずっと楽しく、気持ちのいい作業だったので、ブログでも、紹介~!
3月11日以降、我が家では、子どもたちが食べるものについては産地を選んで料理している。
そうすると、自然な流れで、畑の土の状態も気になるようになりはじめた。
ホームセンターで販売されていた堆肥から高線量のセシウムが検出されるニュースなどもあり、
鎌倉や葉山で無料配布していた有機堆肥も、しばらく配布をみあわせていた。
土がどうやって、何から作られているのか、素人の私たちもあらためて考えるようになった。
ゴミの有効活用の意味でも、放射能時代の新しい暮らしの知恵、という意味でも、
「やらなきゃな~」という気持ちではじめたのだけど、はじめてみてビックリ。
地元でちょっと話題の生ごみコンポスト「キエーロ」を導入してみたら、楽しくてしかたがないんだから。
どうして今までやってなかったんだろう~! と不思議なくらい、我が家の毎日になじんでいる。
だって、食べてもおいしいけど、なんとなくむいていた野菜の皮が、全部タカラモノに変わるんだもん。
使いきれなかった野菜を腐らせてしまったとき、余りものを出してしまったときの
「もったりない~」という気持ちも、ほんの少し、救われるようになったしね。
もう本当に、やりはじめたら、嬉しいことだらけだったんです。
まず、
ゴミの量が激減した~!
家庭ごみの4割は生ごみっていうけれど、本当にそうですね。
嬉しさあまってちょっとおおげさかもしれない体感実感では、「ゴミが半分になった!」くらいの感じ♪
ゴミが減ると嬉しくて、調子に乗って、もっと減らないものかと自宅のゴミを再点検。
生ゴミがなくなると、(ビンはリサイクルできるので)残るのは、紙ごみとプラスチックごみ、あとはビール缶のみ。
容器包装プラスチックの量が、なんとかならないものかしら、とあらためて感じます。
(スーパーのレジ袋を辞退できるのが当たり前の時代なんだから、
今度は個別包装のプラスチックも「結構です」って言えるようになったらいいのに~。
アメリカやオーストラリアのオーガニックスーパーでは、シリアルやナッツ、日常よく使う商品の多くが
容器持参でリフィルOKのシステムになっている。あれ、日本でも流行ってくれないかな~。)
そして、
粘土質だったうちの畑が、ふわふわの土に様変わりしはじめた~!
義父が何年もかけていい土にしていた畑に、家を建てるときに掘り出した土をかぶせてしまったから、
畑をするにはちょっと粘土質になってしまっていた我が家の畑。たった1年の間に掘り出した石や
粘土のかたまりの量は、それだけで畑の周りに石垣を作れてしまうくらい!
その頑固な土が、たった1~2週間でふわふわになるのを日々見ることができると、
微生物ってすごい!地球の営みって感動的!・・・と、改めて自然環境を見直すきっかけまでもらえた。
さらに、
娘たちの反応も嬉しい!
生ごみを2~3日ためて、畑にいくときはだいたい子どもたちも一緒です。
「今日はももが!」と言って土を掘ってくれます。
「あーっ!バクテリアが、このまえうめたやさいのかわ、ぜんぶたべてくれてる~!」
「わあ、ふわんふわんのつちになってるね!」
と、彼女なりに土と微生物の関係が腑に落ちているらしいのが、見ていて嬉しい。
ごく当たり前の地球の風景なのに、私はそんなこと、社会人になるまで考えたこともなかったかも・・・
と、若干の恥ずかしささえ覚えながら、暮らしの中に畑があるって幸せだなあと思います。
そんないいことづくめのキエーロ、使いかたも超簡単なんです。
屋根のある木枠を畑のわきの日当たりのいい場所において、
土の中の微生物が生ごみを分解してくれるに任すだけ。
以下、「キエーロ」ウェブサイト より。
1 20cmくらいの穴を掘り、生ごみを入れる
穴が浅いと、生ごみの臭いがしたり、虫が寄ってくる原因となります。
移殖ごてなど小さなスコップよりも、大きめのシャベルを使用することをお薦めします。
2 生ごみと土をよく混ぜる。土と触れ合うことで生ごみの分解が進みます。
土と見分けがつかなくなるまでよく混ぜる。 大きいものは、このときにシャベルで砕いてもよいでしょう。
この作業が一番重要です。
3 乾いた土をかぶせる
表面の土が乾いていることで、臭いを防止し、虫の発生を防ぎます。
前回埋めた場所も空気を入れるようにして混ぜると分解が早くなります。

<分解するまで>
分解に夏場は5日、冬場は2週間ほどかかります。埋める場所を順番に変えて使います。
生ゴミは3~4日貯めて埋めるようにすると、場所をうまく使うことができます。
ステンレス製のフタ付き容器がお薦めです。
*魚など臭いが気になるものはすぐに埋めても構いません。
<分解できる生ゴミ>
太い骨、貝殻、大きな種(桃など)意外の食べ物はすべて埋めることができます。
・・・かーんたーん。
鎌倉・逗子・葉山なら助成金が出て、3000円で購入できるし、
ベランダでもできるし、もう、日本全国で流行ってほしい! 生ごみコンポスト。
だって、日本の家庭から、年間約1000万トンの生ごみが出ていて、
その95%が焼却処分されているなんて、考えてみたらあまりにもったいない~。
家庭で捨てている1000万トンって、日本で一年間に食べている主食のおコメと同じ量です。
製造段階で出るものや、流通やレストランなどの事業系をあわせると、生ごみだけで2000万トン!
標準生ごみ1トンを可燃ごみとして焼却すると、2000kgのCO2を排出する、って聞きました。
1トンを燃やすのに、700リットル以上の重油を使い、その重油を買うのに5万円以上の税金を使います。
(↑この数字は、数年前に、枝廣淳子さんの「ジャパンフォーサステイナビりティー」 で知って
メモしていたものなので、今はもっと増えているかも?)
少なくても、今も日本のゴミ処理には年間約2兆円かかっている(環境省) みたいですぞ。
やっぱり全家庭で流行ったら、いいな~。
家庭菜園と生ごみコンポストで、「my自給率アップ」と「ゴミ削減」の一石二鳥。
たとえばね、奥さまたちの間で、
「あら~ ●●さんのお宅は、いい土つくってらして素敵だわ~。
まあ!そのうえ、白菜を育てて、軒先で干しはじめてる。
甘くておいしいのでしょうね、うらやましい~!」
とか、
「△△さんのご主人は、my自給率を8割達成しようって言って、畑を耕しているという話よ。
魚も釣ってくるし、アンチョビだって自作しちゃうし、お米と果物以外は買わないんですって。
かっこいいわね~」
的な感じでね、
お金を使わず、手作り上手で、地球に負荷をかけず、豊かな暮らしを営む人こそが幸せ、みたいな価値観。
流行らないかな~。
100年前くらいまでは、きっとずっと長い間、そういう感じだったんじゃないかと思うんだけどな~。
(冬の畑は、美しさの宝庫です。落ちた葉っぱ1枚にも、冬が訪れてる~!)







