不思議に思っている人も居るとは思うのですが、現在の文明の特徴は、進化すればするほど人々の生活が豊かさを失って行く事にあります。それには社会的仕組みとしての理由があるのですが、今からその社会システムが崩壊した後に訪れる、明るいバージョンの未来について見て行きたいと思います。

 

 

そこでは「趣味」が人々の「仕事」になります。それに抵抗があるのであれば「趣味」を「趣味」として終わらせ、「仕事」にする必要はありません。しかし、人は他人との交流を求める傾向が強く、趣味を仕事あるいはボランティアとして社会貢献したい(人々の役に立ちたい・一緒に楽しみたい)と言う欲求は自然なものなのです。

 

これまでの社会では、基本的に個性は無視されて来ました。均一化された学校のテストや学歴で優劣を序列化し、順位が上の方の人から社会的に価値あるとされる仕事(例えば一流企業など)に就く傾向が強くありました。

 

これを音楽に例えてみれば、全ての人が同じ楽器を教えられ、コンクールでの順位によって演奏する会場が決められて来た感じです。つまり、これまでの社会は、「コンクール型」の社会であったのです。

 

しかし、近未来の社会では、「オーケストラ型」の社会へと生まれ変わって行きます。各自は日常生活の中心として、自分の個性に合わせた楽器(趣味)を手に取る事が出来るのです。そこに比較競争・優劣は無く、お互いがお互いの個性を尊重した上で1つの調和的な演奏(社会)を生み出して行く事になります。

 

そんな選択の自由を許してしまえば、みんなが同じ楽器を選択してしまうと心配される傾向があるのですが、良く考えてみて下さい。個性(やりたい事)を抑え込んで、同じ楽器(学び・勉強)を押し付けて来たのが、これまでの社会であったのではありませんか?

 

人にはそれぞれに個性があり、その個性に委ねれば、自然と全体が調和するように出来ているのです。それが、この宇宙の仕組みでもあります。演奏をするのが好きな人もいれば、その演奏を聞くのが好きな人もいます。バイオリンが好きな人も居れば、ピアノが好きな人もいます。笛やハーモニカが好きな人もいるでしょう。あるいは、マラソンが好きな人も、ヨガが好きな人も、漫画を描く事・読む事が好きな人もいます。やり手が無い作業を請け負って、みんなに感謝される事に充実感を感じる人もいるでしょう。

 

それが、自然な社会の形であって、これまでの社会こそが不自然な社会であったのです。不自然な形は、一部あるいは多くの人々のエゴによって生み出されます。例えば、これまでの社会で言えば、「比較競争的な価値観」がそれを生み出してきました。そして、それはごく一部の人々によって意図的に世界に広められた価値観・社会システムであったのです。

 

私達はそのシステムに縛られて来ました。金融・経済を核とするそのシステムを見ていれば良く分かるのですが、お金の流れには一定の方向性が存在します。無い人(大衆)の所から、ある人(世界の富裕者)の元へと言う流れです。利息や配当と言うあり方を中心として、あらゆる金融・経済システムがそれを支えて来たのです。

 

そのため、これまでの文明は進化すればするほどに、大衆(奴隷)にとって厳しい現実へと向かって来ました。しかし、その流れにも限界が訪れ、現在それらの社会システムが激しい崩壊過程に踏み込み始めています。その混乱を抜け出す為には、数年の時間がかかりますが、そこには、こうした前向きな意味があるのだと知っておく事は重要です。

 

なぜなら、それを知らなければ、人々はせっかく崩れた悪しき社会システムを再興しようと動いてしまうからです。特に歳の進んだ大人たち程、そうした方向へと進みたがります。しかし、若者たちは確実に新しい流れを創造し始める事でしょう。それは、先にも書いたように、人々の個性が尊重された調和的な社会です。

 

古い大人たちは、そんな事は不可能だ、みんなで我慢して支えて行かなければ社会は成り立たないと考えるかも知れませんが、それは典型的な奴隷思考だと言えるでしょう。これまでの社会は、その進歩が尽く搾取と支配の方向へと利用されて来ました。だからこそ、人々はますます苦しい現実へと向かって来たのです。

 

それを、みんなの幸せな現実の為に活用したのであれば、簡単に調和的な社会を実現する事が出来ます。それこそが自然で無理のないありかたなのです。これまでの仕組みには無理があるために、「不安や恐れ」によってその無理を我慢させる必要がありました。それに従わなければ生きて行けないと。しかし、私達に「奴隷として与えられていた檻」から踏み出す勇気があるのであれば、調和的な社会に向かう事は簡単かつ自然な事なのです。

 

ただ、その転換期においては、かなりの混乱が伴う事になります。しかも、今回の大転換は世界的・歴史的な大転換であるために、その混乱もそれ相応の混乱になる可能性があります。

 

今、目の前で起きている事をよく見て下さい。BRICS(ブリックス)の拡大により、アメリカ・ドル覇権の時代は明確な終焉に向かって転がり始めました。日本の政府は、もはや日本人のためのものではありません。ワクチンの問題に対して目を瞑らないで下さい。私たちには、それらの混乱を受け入れた上で、前向きに新しい時代へと向かって行く義務があるのです。未来を担う子供たちのために。自分達のために。