昨日うまい具合に出張から戻ることができたせいで今日の仕事は比較的軽かった。ダッシュでまとめて世田谷文学館に星新一展を見に行く。ずっと見たかった展覧会。

京王線はよく利用する線であるが芦花公園は初めて降りたかも。仕事仲間に世田谷を照れ臭く感じている後輩がいるのだが、芦花公園駅から世田谷文学館までの短い道のりはまさにそんな感じのする非常に瀟洒な一帯であった。


なに大丈夫よ


星新一。ご存じショートショートの名手。「ボッコちゃん」の作家である。男前であるな。

今回、自分がこどもの頃以来に氏の世界に触れたわけだが、再発見することも多く、非常に有意義な展覧会であった。展示されてる草稿メモの文字列があまりに小さくて愕然とする。よくあんな小さい字で書けたものだ。あと氏が根つけなんかの和モノを収集していたことも興味深かった。


真鍋博、和田誠といったイラストレーター氏たちの装丁原画も展示されてて懐かしさに咽ぐ。土産に購入した図録にあった星氏のエッセイから引く。「私の今日あるのは、和田さんの力によるところが多い。(略)名はあげないが、調和しないイラストレーターと組んで損をしている作家もかなりいるようである。作家とイラストレーターの交際は、一般の人の想像するほどひんぱんではない。好きな形容ではないが、心でつながっている、といった感じなのだ。」

調和という言葉になんだか妙に反応した。いい言葉だな。そう、仕事でもなんでも調和を目指すのはときに美しいものである。


「名前は」

「ボッコちゃん」

「としは」

「まだ若いのよ」

「いくつなんだい」

「まだ若いのよ」

「だからさ・・・・」

「まだ若いのよ」


もはや現代詩であるな。


帰り途、松蔭神社駅で途中下車して辰屋で辰醤油ラーメンを食べる。二郎インスパイアの店。

その後天狗湯でひとっ風呂浴びる。久々に体重計に乗ったら太ってた。ここんとこ言われることが多かったのだが、やはり暴飲暴食のしすぎであるな。つーか入院の反動だなきっと。とか言い訳を考えてみる。。。