奥野修司さん著「本当は危ない国産食品」より

 

日本人の尿を調べると、多くの人からグリホサートが検出されるらしい。

 

さらに、輸入小麦を使っているパン、てんぷら粉、パスタなど

小麦粉製品の5割(※)からグリホサートが検出されたとのこと。

(※検査対象24品中12品。

 2019年 農民連食品分析センターの検査による。出典こちら

 

ただ、日本でも

小麦についてはグリホサートの使用が認可されていないものの

大豆については使用可能な農薬として登録されているとのこと。

 

グリホサートを使用した農薬「ラウンドアップ」について、

この安全性試験はラウンドアップ自体ではなく、

主成分であるグリホサート単体で実施しているのだとか。

 

そして、グリホサートは単体では草を枯らすことはできず

(植物の細胞膜を通過できないから、とのこと)

界面活性剤などを添加して細胞膜に浸透するようにしてはじめて

農薬として有効となるのだそう。

 

グリホサート単体ではそれほど強い毒性が現れないため、

ラウンドアップは安全性試験をクリアできたのだろう、とのこと。

 

ところがラウンドアップという製品になったとき、

グリホサートには界面活性剤などが混ぜられており

しかも何が混ざっているかは企業秘密とされており、

主成分のグリホサートより100倍以上の毒性を持つこともあるのだとか。

 

根拠の論文はこちら:

 「除草剤グリホサート/「ラウンドアップ」の ヒトへの発がん性と多様な毒性」

出典はこちら:

 環境脳神経科学情報センター

 

<上記の論文からの引用図>


これによると、ラウンドアップはグリホサートの100分の1の濃度で

細胞を殺すことができる。

 

添加物によってグリホサートの毒性が強くなっていることを示しており、

そもそも農薬の安全性評価を、原体の毒性評価結果で決めること自体が

不適切であるとの提言が上記レポートでされている。

 

…と、本に記載してある調査結果の根拠を調べるために

ちょっと現物を見に行ったつもりでしたが、

内容が興味深すぎて、もう少し深堀りしたくなりました。

 

というわけで、もう少し上記の論文の内容に触れます。

 

さらに、グリホサートは土壌細菌や人間の腸内細菌にも影響を及ぼすことが

分かっているらしい。

 

しかも悪いことに悪玉菌(ボツリヌス菌、サルモネラ菌など)は耐性があるが

善玉菌(乳酸菌など)は耐性がなく減少してしまうのだとか。

 

人間で安全とされる一日摂取許容量をラットに与えたところ

腸内細菌叢(※)のバランスが異常になっていたとのこと。

 

※腸内細菌叢(そう):腸内フローラのこと。

 腸内の細菌が菌種ごとの塊となって腸の壁に張り付いているらしい。

 

※ただし、腸内細菌叢に異常を引き起こすのは

 グリホサートだけではなく、抗生物質や抗菌剤を含む

 他の農薬でも報告されているらしい。

 

腸内細菌叢への悪影響が自己免疫疾患や自閉症などに関与している

可能性も示唆されているとのこと。

また、がん細胞を攻撃する免疫系が働かなくなる可能性があるうえに

発がんの原因となるDNAの損傷が起こるという報告もされているとのこと。

 

長くなったのでいったんここで終了します。