アセビ(馬酔木)蕾 | Read the mind

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本を読む。 心を詠む。 似て非なるモノ。
大好きなお花のコトと自然摂理。

目:ツツジ目
科:ツツジ科
亜科:スノキ亜科
連:ネジキ連
属:アセビ属
亜属:P. subg. Pieris
種:アセビ(広義) P. japonica
亜種:アセビ


アセビ1

【アセビ】も見た事が無いお花だったので、
この画像の赤い蕾が、本当の蕾なのか、どうかが解かりません。
植物園に行くと見た事も無いお花が沢山あります。
なので「?」となる事が多いのですが、
先生は市内の植物園は出来るだけ通って色々勉強すると楽しいですよ。
そう言って、お花の事を知る素晴らしさを教えてくれました。

実際、前のページの【ミッキーマウスの木】は、
植物園に行かなければ知らなかった植物です。

アセビ2

【アセビ】の事も解からないまま帰宅しましたが、
よく調べてみるとツツジの仲間なのが解かりました。
【アセビ】の蕾はよく見るとツツジの蕾をとってもコンパクトにしたような感じです。
それから、葉の形状も少し似ています。

【アセビ】は日本に自生しているの常緑低木だそうです。
昔からあったお花のようで、
別名の「馬酔木」は馬がこの葉を食べると酔っぱらった状態になるので、
「馬が酔う木」という名が着付いたようです。

実際に【アセビ】には毒素が含まれています。
毒素と症状は以下の通り。

有毒成分:グラヤノトキシンI(旧名アセボトキシン)・アセボプルプリン
アセボイン・ジテルペン・アンドロメドトキシン
毒部位:全株・葉・樹皮・茎・花。
毒症状:血圧低下・腹痛・下痢・嘔吐・呼吸麻痺・神経麻痺。


頭の良い動物達は【アセビ】に毒があるのを知っていて、
【アセビ】の葉も花も食べないそうです。
昔はこの【アセビ】の葉を煎じ殺虫剤に利用されてきましたが、
最近では、そのまま【アセビ】を植え、
他の植物が育てないような防草対策の為に役立たれているそうです。


アセビ3

【竜胆】は科目全てが「リンドウ」となっていましたが、
この【アセビ】は亜属なども枝分かれが多く、
それと共に同じ習性の植物が沢山あるのが解かります。

リュウキュウアセビ・タイワンアセビ ・ヤクシマアセビ
フイリアセビ・ホナガアセビ

【アセビ】の品種も上記のように沢山あるのですが、
特に「琉球アセビ」は天然記念物に指定もされています。
ところが、園芸用の植え木などの種の乱獲によって、
野生では絶滅したとされています。
これは、とても悲しい事だと思いました。


【アセビ」は現在庭園樹、公園樹として使われたり、
盆栽等も出回っていますが、人との関わりは昔から強かったのにも関わらず、
こんな風に人の手で地上から消えていってしまう種類があるのです。
沢山の人が自分と共に動物も植物も共存している事を知って欲しいと思います。
何もかもが自分だけの為の世界では無くて、
どれか一つの植物が世から消えてしまっても、
生態系のバランスが崩れて行くという事を知っていて欲しいと思いました。