見たのは一月の始めですが「正欲」が呉の映画館で上映されるのを知り行って来ました。

「呉ポポロ」という映画館、座席指定とかはない昔ながらの映画館。私が見たい映画が上映される事がよくあるので利用させてもらってます(と書きながら去年は全然行ってないのですが)一昨年「恋する惑星」のリマスターバージョン見た以来です。

ここは遅れて上映される事が多いので他のシネコンで見逃した映画が見れたりします。あとは三浦春馬さんの映画もたまに上映してくれるので三浦春馬さんファンの方々のお手紙やプリザーブドフラワーなどが展示されています。





さて「正欲」ですが私は原作は読んでませんが、映画化のニュースをを見て見たいと思ったのが新垣結衣さん演じる夏月が勤めるところが広島のスーパーの寝具売り場だったからです。実際映画も福山ロケが行われていますが、寝具売り場は東京でのロケだそうです。



相関図はこちら。横浜に住む稲垣吾郎さん演じる寺井は検事をしていて10歳の一人息子が登校拒否。同じ年の女の子がYouTubeで無理に学校に行かなくていいと発言に感化されて同じ不登校の男の子とYouTubeを開設する。YouTubeは寺井の妻の知り合いの男性が編集を手伝いをする事も寺井には気に入らない。YouTubeのコメント欄はこんな事をして欲しいというリクエストが来る。風船を膨らませて欲しいとか水鉄砲で遊んで欲しいとか。寺井は小学生がYouTubeで安易にお金を稼ぐ事やコメントする人の中に小児愛好家がいるのではという不安もあるが、妻は息子にやりがいを持たせたいという気持ちからYouTubeは賛成。

そこから少しずつ夫婦の間に溝が出来始める。

奥様を演じられた山田真歩さんは昨年日本テレビで放送された「ブラッシュアップライフ」で2回目の人生を歩む安藤サクラさんの薬学部の先輩の役でしたね。


一人息子が生きがいという感じがよく出ていました。もしかしたら結婚して長い間子どもができなくて、それで生まれた息子だからなのかな?(原作読んでなくてすみません)

私が印象的だったのは稲垣吾郎さん演じる旦那さんが家に帰ってきて(平日は仕事で遅いので夕飯は旦那さんだけ)奥さんがレトルトのカレーをチンして旦那さんに出す場面(サラダは手作り)。あ、この家ってそれが許されるんなんだなあって。奥さんは働いているようには見えないし。うちの旦那だったら私が専業主婦でレトルトのカレー出したらイヤミ言うかもしれない😓(私が産休で家にいた時も家にいるんだから家を綺麗にして当たり前、ご飯も作って当たり前、もちろん洗濯も、そういう専業主婦に対しての偏見があるタイプ)それが嫌ですぐ職場復帰したのもあるのだけど。別の日はオムライス作って出していて安心しましたが。

新垣結衣さん演じる夏月はいつも暗い表情で友人もほとんどいない。唯一の楽しみは回転寿司で一人寿司を食べること。


先輩社員の心ない発言でこんな顔もします。

まぁ、この先輩社員がデリカシーがなくてね、結婚して子ども持つのが当たり前みたいな感じで、だから夏月のように恋人も作らない、結婚に興味がない人間は信じられないという発言もあったり。私だってこんなデリカシーのない人が近くにいたらこんな顔してしまうかも。新垣結衣さん綺麗な人なんだけど職場以外では他人と関わりを持たずに生きている人を演じてました。

「正欲」という題名ですが、異常な性的嗜好とか

ラブシーン的なものはほとんどなくて。

夏月も磯村勇斗さん演じる佐々木も性に関しては興味がないんです。でも2人に共通する事は溢れる水を見ると興奮すること。噴水とか滝とか、あと勢いよく蛇口から流れる水とか。

以前は中学の同級生だったのが佐々木が途中で転勤で横浜に行ってしまって、で訳あってまた佐々木が広島に戻って来て再会する。

映画の後半になると水を見ると興奮する共通の嗜好を持つ人間がネットで交流するようになって、とある事で思いがけない事件が起こります。


原作読んでから見たほうが良かったと思いながら映画を見てました。私自身、なんと表現していいのかわからないけど、ぼんやりとした不安も持ちながら生きています。明日は何か悪いことが起こるかもしれないという気持ちを抱えながら。それは施設にいる身内の事や実家の空き家問題もあるからかもしれませんが。明日を絶望感しか持たずに生きる人の気持ちがわかる?っていうセリフが印象的でした(違っていたらごめんなさい🙇‍♀️)他人から理解されない嗜好で生きづらさも持ちながら生きる事も辛いですよね。もちろん犯罪になる嗜好はアウトだけど。


会社帰りに原作買ってきました。少しずつ読んでいこうと思います。読み終えたらまた違う感情がでてくるかもしれません。


映画の感想がうまくまとまらなくてすみません。でも見て色々と考えさせられる映画でした。


ちなみに呉ポポロのこれからのラインナップはこちら。変更の可能性もありますので見る前はXで確認された方がいいかもしれません。私は「窓ぎわのトットちゃん」を見に行く予定です。