前回、組織づくりは職能ではなく「役」で行うべきだと書きました。
今日、図らずもクライアントから同様の相談を受けました。詳細は書きませんけど、スタッフが会社組織というものを理解していないという内容でした。裏を返せば、会社がスタッフに対して組織を定義できていないとも取れます。
ということで、今日はスタッフと組織というテーマにしました。
前回、スタッフを次のように分けました。
1.経営者
2.施設長
3.スタッフ(生活相談員、管理者など)
4.介護スタッフ
会社組織を意識して、順番に説明します。
1.経営者
商業登記にも記載してある、会社の代表者。すべての意思決定に責任が生じて、金銭的なリスクを持つ。
2.施設長
私は所長と言っています。介護施設の運営を経営者から任されているヒト。日常的な意思決定に責任を持ち、許容をこえた金銭や人事に関するイレギュラーな事柄は経営者の指示を仰ぐ。
3.スタッフ(生活相談員、管理者など)
与えられた職能の観点から意思決定を行う。施設の方針等と違う意思決定をする場合は、所長の指示を仰ぐ。
4.介護スタッフ
所長、生活相談員や管理者の指示の下でレク等の介護サービスを提供する。
以上、こんな感じですけど、もっと細かく定義しようと思えば、なんぼでもできます。それぞれの施設で考えてみるのもいいでしょうねぇ。
ポイントは、上に行くほど意思決定の範囲が広くなり、同時に責任が大きくなる点です。組織ですから当然!
でも、施設長がいない事業所ってめちゃくちゃ多いんです。
問題は、経営者も現場に入るし、生活相談員や管理者、介護スタッフの距離感も短いために、意思決定や責任の大きさとか意識しないで仕事をしてしまっているという弊害がでます。具体的には、社長の意思決定に重みがなくなります。つまり、統制がとれなくなる。。
1店舗だけだったらまだ何とかなりますけど、2店舗を持つと顕著に表れるし、収拾がつかなくなることもあります。この場合、最悪、誰かを辞めさせる(スタッフが自己都合で辞める場合も含む)という選択をとるようになっちゃいます。
ほんとに不思議なもんで、「お金の悩み」→「ヒトの悩み」→「お金の悩み」→「ヒトの悩み」→・・・を繰り返します。この現象についても、私の見解をいつか書きましょうねぇ。。
えぇ~っと、ということで組織図は作って周知した方がイイッスよ。
こちらも見てくださいねー http://www.suminasu.net