週末25日のニューヨーク株式相場は、景気対策の効果に対する期待感を背景に買いが優勢となり、優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比42.91ドル高の1万2891.86ドルと3日続伸して引けた。ハイテク株中心のナスダック総合指数は同5.99ポイント安の2422.93で終了。ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比1億7144万株減の12億7964万株。
 午前に発表された4月のミシガン大消費者景況感指数は26年ぶりの低水準に落ち込み、米景気が実質リセッション(景気後退)入りしていることを裏付ける内容となった。
 また、マイクロソフトが減益決算を発表し、原油相場が史上最高値に迫るなど悪材料が相次ぎ、ダウは朝方100ドル超下落する場面もあった。
 ただ、相場は引けにかけて切り返す展開。市場では「足元の景気は悪いが、来週にも景気対策の一環として税金の還付が始まるため、その効果を見極めるまで売り込みにくい」(大手証券)との声が聞かれた。
 米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控え大幅利下げに対する警戒感も相場を下支えした。
 個別銘柄では、アメリカン・エキスプレスが大幅高。1―3月期決算が市場予想を上回ったことが好感された。シティグループなど大手銀株も軒並み上伸。
 シアーズ・ホールディングズやターゲットなど小売大手もしっかり。
 一方、ハイテク関連は、マイクロソフトが売られ、インテル、ヒューレット・パッカードなどコンピューター大手も軟調。(了)