東京の職場、先生が倒れた日の事

 

今日はお盆と月命日なので、東京先生との事を。

 

3年前のある日、先生と2人でランチを食べに事務所を出た。

 

交差点で自転車と先生が衝突。

 

すみませんでした!!と私が相手に謝った。

 

「どうしたの?!!」と先生が言う。こっちのセリフだ。

 

私には先生から突っ込んで行ったように見えたからだ。

 

よく聞くと、突然一昨日から左目が見えにくいと言う。

 

病院へ検査に行くよう約束をした。

 

結果、白内障だった。私はスケジュールの件もあるので手術の日程を先生に聞いた。

 

すると手術はまた今度と断ったと言う。

 

父も10年前と5年前に手術をしたと先生に説明をした。

 

「ダメだよ、不安だし・・・。それに僕は忙しい、3日も休めない。そして怖い」と。

 

先生は私を  信頼してくれていた。

 

昔の誰も寄せ付けないオーラを放ち、意見も言いづらい先生とは今は違う。

 

だけどクールでスマートさは変わらない。なので私も言っても3回までと

 

心に決めていた。そして去年左目が暗闇になり見えなくなっていたようだ。

 

コロナ禍もあり自宅兼事務所での仕事を増やし、外出する仕事もセーブしていた。

 

思えば、少しだけ歩き方に違和感があった日があった。

 

一瞬だけヨタつくような。

 

最近私の周りでは、白内障の手術の話ばかり。60歳手前の方でも多い。

 

母も近々白内障と緑内障の手術をする。怖がっている。

 

私も手術と聞いて怖いイメージがあったが、みんなに聞くとどうも違うようだ。

 

レーザーで片目5分ほど。消毒の通院か、2、3日の入院。

 

病院によっては1週間。少しの間だけ日光に気をつける、それだけ。

 

私は最近、何でもっと情報収集をしなかったんだと自分を責めた。

 

だから声を大にして言いたい。少しでも迷いがあるなら

 

担当医とよく相談し、良くなる可能性の検討もしてほしい。

 

手術した周りは言う。すごくスッキリ見えるようになって本当に嬉しいと。

 

私は先生にこの言葉を言わせたかった。

 

脳梗塞で倒れてしまった先生。どうしてもっと強くしつこく言わなかったのか。

 

先生とも後悔がないよう日々色んな事をたくさん語り合ってきたのに。

 

このたった一つだけ、これだけが私には。

 

先生の見守りをしていたにもかかわらず。

 

 

今日は良い天気。

 

この空と私の顔を 今はしっかり見てくれていると嬉しい。

 

 

 

東京の職場、先生が倒れた日の事