以前は公園だったから、その中を通って、駅までは比較的短い距離で移動できたのだが、その公園が地権者の都合ばかりではなく、その公園を利用して事業を営んでいた利用者の諸事情で、公園がなくなってしまい、地権者がその公園を更地にして、一部を不動産業者に売却したのか、マンションが建設されることになった。そのために、その公園の近くの住民はその中を通ることができないようになり、回り道をすることになった。当然、いろいろと私的な不満を言う方が多くなる。「以前は公園の中を通れたから、駅までは近かったのにねぇ・・・」「公園の中でワンちゃん達の散歩ができたのに・・・」などと総合的にはそういった意見だ。これは、防犯パトロールなどで班長の皆さんに会うたびにいろいろなヒトが個人的に発言していた「不満」だ。班長さんだから、その班の中の会員との日頃の会話から出てきたものだろうと推測されるが、3人集まると、これは「意見」になり、「要望」に昇華されてくる。そうして、「住民の意見」となってきた。これが、定例会で、事務局に「要望として検討してもらいたい」と公園がなくなってから、1年も経過してから、具体的になってきたのだ。

 

事務局としては、地権者さんに対し、「要望を伝える」必要があるが、実際にそういう要望を持っている会員が何人いるのかの調査が必要になってくる。常日頃はあまり協力的ではない会員が、「自己の利益になること」になるこういうときには急に発言も多くなり、協力的になる可能性は高い。逆に、「自治会の存在意義を知らせる機会」でもある。ただ、今回の場合はあくまでも、決定権は「地権者」にある。だから、どういった「お願いの方法」がいいのかを検討しなければならない。これは会員に訊いても、ダンマリになってしまう。つまり、「要望は言うが、ジブンでは解決方法を考えない」のだ。こういった役目が事務局には回ってくる。

 

「住民運動」は大切なことだ。「夏祭り」のような一過性のイベントよりは、目的は明確であり、最終目標も明確で、多くのヒトに継続的な利益を分配できる。多くのヒトが利するなら、その方向へ持っていかねばならないだろう。

 

とりあえずはこういう意見が出ているというハナシを他の自治会の会長との会合でも発表して、そういった意見が出ているかどうかのヒヤリングはしておきたい。もし、出ていれば、願ったりかなったりで、一緒に行動を起こすことが可能だ。出ていなければ、単独で行動するしかない。会員は期待はするが、「ダメ元」で言っている。