さて、そもそもの始まりは2022年秋パリで歌った時のコンサートのYouTubeを聞いた友人の反応であったことは以前のブログで書いた通りです。

 

なのでヴァンソン・ルテルムについて少し書きましょう。

 

ヴァンソンはソロピアニスト、伴奏ピアニスト、作曲および編曲、室内楽、現代音楽、と幅広い分野で活躍しています。

 

しかしなんと言っても彼の真骨頂が発揮されるのは《歌う俳優》や《歌う女優》との共演ではないかと私は思っています。

 

そう言う舞台ではピアニスト・歌手・俳優を自らこなします。

 

私のお気に入りの舞台の中でも、特にお気に入りの『 Mon âge d’Or ・私の黄金時代』ではそう言う彼の才能が遺憾なく発揮されていて、一緒に見にいった友人たちをいつも唸らせます。

因みにこの公演は好評で再演を重ねているので何回も見るチャンスがあります。















彼は舞台上のトークが大好きで喋りたくて仕方ないタイプなので、パリでは私が声を休めるため、またちょっと難しいフランス語表現が出てくる場面では、いつも彼にトークをお任せします。

 

またフランスで歌うとき、私は日本人歌手ですから日本歌曲をプログラムに入れることを必ずのように求められます。その場合は私が作った対訳を彼が綺麗なフランス語に書き直して、一曲ごと歌う前に彼がその詩を読み上げる、と言うスタイルが定着しています。

 

今回の日本のコンサートでは舞台上で喋る場面が殆どありませんでしたのできっと少々欲求不満気味だったに違いありません(笑)。

 

次回(・・・があればの話ですが)はトークは無理でも何か彼の《得意技》が発揮できる面白い企画ができたら良いな〜と思いますが果たしてどうなりますか・・・

 

ところで、今回ヴァンソンについて新しい発見がありました。

 

それは「こんなにお喋りな人だったのか!」と言うことです😵

 

考えてみれば知り合って3年以上になりますが、その間私が彼に会うのは3つの場面に限られていました。

 

②   レッスン

②一緒に出演するコンサートの前の伴奏合わせ

③   彼の出演しているコンサートを聞きに行って公演後に挨拶する

 

この3つの場面以外で会うことはありませんでした。

 

しかし、日本ではこちらがお世話しなくてはならない場面が多々ありましたし、コンサートの翌日と翌々日には彼のマスタークラスもありましたので、その間はほぼずっと一緒に居たわけです。

 

そこでわかったのは、一瞬たりとも沈黙していないということ!

やはり典型的なフランス人なんだなあ〜と感心した次第。

 

マスタークラスの間もまあよく喋っていました。

マスタークラスだから当たり前と言えばそれまでですが、私自身のレッスンの時と比べたらそこはまるで別世界!でした😆。

 

私の普段のレッスンではお互いに時間が惜しいので《特に気になる言葉の発音箇所を直す》以外はずっと演奏し続けています。

 

しかし今回のマスタークラスでは見たことのないヴァンソンの新しい一面を垣間見ることができてとても面白かったです。


つづく......

 

 追伸:実は2025年秋に再び日本でコンサートを行なう可能性があり目下水面下で動き始めています。《芸術の秋》ですから会場の確保も難しいですし、なによりヴァンソンの日程調整ができるかどうか....ですが本人はこの案に非常に前向きですので乞うご期待......🤩