今、謀女子大学から社会福祉士を目指す学生さんが、

実習に来ている。

訪問や集まりなどに同行して、いろいろと学んでもらう。

 

独居高齢者の嘆きを一緒に聞いたり、

具合の悪い方の対応、ゴミ屋敷の訪問、

また、元気な高齢者の集まりに出向いたり。

 

包括センターが主催している茶話会では、

何でもいいから3つ、高齢者に質問して下さい、

という課題を与えた。

学生さんが考えた一つ目の質問は、

子どものころにやった遊びは何ですか。

すると、10人ほど居た高齢者が順に、

子守り、畑、井戸の水くみ・・・

 

どれも遊びじゃなくてお手伝い、

と、学生さん驚いていた。

小さい妹をおんぶして学校に行った話など、

いまならヤングケアラーすぎて児相が介入するかも、だ。

 

そんな話の中で出た、

マガリ、ゴエモンブロ、ツルベイド、アカチン、

などの言葉を、学生さんは知らなくて、

時代が違うのねぇ、と高齢者の方々が面白がっていた。

間借り、五右衛門風呂、つるべ井戸・・・、

無理もない。

 

遊びとしては、

石蹴り、馬跳び、ゴム跳び、木登り、野山を走り回っていた、

なども出た。

私には、外で走り回って遊ぶ子どもたちの姿が目に浮かぶのだが、

それは自分もそうだったからだろう。

ゴム跳びも女子がやっていたから目にしていたし、

ほかはぜんぶ自分もやった。

石蹴りは、私の時は「かかしケンパ」と呼んでいた。

 

どの遊びも知らないと、学生さんは言った。

だから大勢の子どもたちが走り回って遊ぶ姿は、

目に浮かばないかも知れない。

 

関東の「じゃんけんぽん」は、

私が子どもだった時は「いんじゃんほい」、

「達磨さんがころんだ」は、「ぼんさんがへをこいだ」、

そんなふうに言って、

わりと高齢者と同じ遊びをしていた。

 

学生さんはぜんぶ「へぇ~」で、

それがかわいいかわいいと高齢者に喜ばれていた。

 

 

あなたが来てくれるのを歓迎しています。

あなたの活躍が、将来、必要です。

福祉の仕事、ソーシャルワークは、

奥が深くて楽しい仕事です。

そんなメッセージを、実習生に伝えたい。

 

学生さんにとっては、

志す仕事の現場に初めて触れる実習。

あと2日、残っている。

一緒に現場に出て、

そのメッセージを肌身で感じてもらいたい。

 

学生さんにとっては、

どんな思い出になるのだろう。

将来、本職になっても、

実習中のことはきっと忘れないから。