先日羅臼岳で起きた事故について書きました。

その後詳細について知床財団が公表し、それをもとにした報道がでてきました。

私が書いた内容とやや異なる部分がありましたので、訂正しておきます。

 

まず、被害にあわれた方はスプレーは持っておらず、スプレーは助けに駆けつけた同行者の友人が持っていたもののようです。

そして、そのスプレーはヒグマ用ではなく、使用済みのものであったため噴射することもできなかったとのことです。

 

ヒグマの個体については以前から目撃されていたクマで、地元では温厚な性格とみられていたクマだそうです。

数日前にも登山者が出会っており、スプレーを噴射してもまとわりついてきたそうですから、ヒト慣れしている個体であることは間違いなさそうです。

 

被害にあった場所はアリの巣があってクマが食べに来ることがある場所で、近くを通っている登山道は細くカーブがあるため見通しが悪い場所だそうです。

 

被害にあわれた方はクマ鈴を持参していましたがかなりの速さで下山していて、おそらくは走っていたと類推されています。

 

それらのことから、

被害者が走っていたため見通しが悪いカーブでクマの存在に気付くのが遅れ、出くわすような形になった。

走ってきたヒトに突然遭遇した母クマは驚いて子を守るような攻撃的な行動に出た。

というのが現時点で考えられている事故の様子です。

 

知床財団が迅速に調査速報を出したのは、知床のクマは危険であるのに入山規制をせず放置して被害が出たという認識が固定しないうちに正確な情報を提供しようといういことだと思います。それは重要なことだと思います。

 

ただ、”走っていた”ことがどの程度事故に影響していたのかについてはもう少しはっきりした考察が欲しいと思います。

トレイルランニング中にクマに襲われたという事例は私が知っているだけでも国内で2件あり、外国でも事例があるようです。

”走る”という行為がクマを刺激する可能性はあると思いますが、速足で下山する方は多いですし、トレイルランでも長距離の場合は走るといってもゆっくりです。危険な走り方とはどんなレベルなのかわからないと、ただでも批判が多いトレイルランナーが登山者からより白い目で見られることになりそうです。

ヒト同士のトラブルになる前に山のマナーについて整理しておく必要があるのではないでしょうか。