以前、
こんな質問が寄せられていたので
お答えしたいと思います。
「 彩さんは年を重ねていく上で、
絶望に苦しんだりはしませんでしたか？
いずれ四十代…。
年齢並に容姿は変わっていく絶望と、
それに追いつかない精神面に悩まされている」
というコメントでしたね。
私は10代20代30代よりも、
今が一番充実していると感じています。
10代はまだまだ無知で、
ムチャなことも平気でやってしまう
無防備さに、今振り返ると
ゾッとするほどです。
確かに10代でしか経験できない
危うい青春を楽しんだ面もありましたが…。
１５歳からモデルの世界に飛び込み、
とにかく早く大人になりたいと、
自立するために必死で、
何かに迷う余地もなかったほどです。
家庭環境も複雑でしたし、
親への依存心をもっていませんでした。
昔から大人びていた私は、
仕事をするうえでも、
10代は子供なのだからという、
大人の目が非常にわずらわしく、
息苦しさを感じていた頃でした。
２０代は、
反骨精神むき出しの時代でしたから、
正論と正義を振りかざし、
若さ故の闘争心で
敵を作ってしまうことも多かったです。
もちろんプロダクションに所属していましたが、
芸能界の体質が肌に合わず、
誰かにコントロールされることの一切を拒否して、
２４歳で独立して会社を立ち上げました。
政治力やコネがものをいう芸能界において、
自分の生きる道を切り開くのは、
かなり大変なことでした。
芸能界のグレーな側面に
ただただ怒りしか感じなかった
私の尖った生き方は、非常に要領が悪く、
精神的なゆとりが持てませんでした。
３０代は、結婚について悩み、
離婚を経験し、完璧主義な故に
間違った美意識に捕らわれて、
身動きのできない自分がいました。
こうあるべきという考えと
自分の本当の心との間で、
とても揺れ動いた時期です。
２０代３０代と悩んで苦しんだ分、
それが反動となって、
私を大胆なチャレンジャーに
してくれたようです。
そんなマグマのように熱くなった思いが
噴火したのが３０代半ば。
「花と蛇」という衝撃的な作品に
意欲を燃すことになったのは、
私の反骨精神があったからこそで、
長いものに巻かれた生き方への
アンチテーゼでもありました。
心身の解放に向かいはじめた
３０代半ばからが、
私の女としての人生の本番なのです。
だから、立ち止まっているヒマもなければ、
ましてや絶望なんて感じるはずもなく、
次々にやりたいことが現れて、
その好奇心は今もなくなることはありません。
ようやく、
自分の心地よい状況を作る術を身につけ、
今は仕事とプライベートを
かつてのどの時代よりも、
心にゆとりをもって
楽しむことができるのです。
今の自分より、
一年後はもっと進化していたいし、
もっと成熟した女になっていたい、
そんなふうに、あきらめず女であることを
楽しみながら生きると、
年を重ねることに
ネガティブな感情をもたなくなります。
年を重ねることで
失われていくものは
確かにあるでしょう。
でも、そんなものに執着して
嘆いていても仕方ありません。
年を重ねることで、
得たものはたくさんあるはずです。
経験から学んだことや知識、
人を見極める力や人を許す心の余裕や、
悩みながら直面した問題から
逃げずに解決していくことで、
確実に愛に対するキャパシティを
広げていけると感じます。
失われたものではなく、
得たものや、
これから得られるであろうものに
目を向けていくべきです。
どうせ同じ人生なら、
前向きにに楽しく生きたほうが
いいにきまってます(^-^)
そういう意欲的なあきらめない心が、
若々しい外見につながるのです！
次回出版する書き下ろし
「いい男の愛し方」には、
恋愛を通して、
自分の人生とどう向き合うか、
そんなヒントもつまっていますので、
ぜひ読んでいただきたいと思います
(^_-)☆