まる得マガジン(NHK) 2016年6月6日(月) 放送
健康と美容に役立つ!オイルの賢い使い方① 「亜麻仁油・えごま油」
健康志向の高まりから、今「オイル」に注目が集まっています。オイルは
どれも同じではなく、種類によって特徴があり、体によい影響を与えるものもあれば、悪い影響を与えるものもあります。オイルの特性を理解して上手に活用することが健康への第一歩なのです。
そこで管理栄養士の堀知佐子さんを講師として招き、オイルの選び方から
調理法まで幅広く教えていただきます。
<賢く使うためのオイルの基礎知識>
オイルの分類
すべてのオイルは脂肪酸とグリセリンが結合してできています。脂肪酸は
常温で固まる「飽和脂肪酸」と常温で固まらない「不飽和脂肪酸」に分けられます。
さらに「不飽和脂肪酸」は、分子の結合状態によってオメガ3系、オメガ
6系、オメガ9系に分けられます。それぞれの特徴を知っておけば、オイルを選ぶ時の目安になるので、おおまかな働きを覚えておきましょう。
オイルの特徴
◆オメガ3系脂肪酸
体内で作ることができない必須脂肪酸で、代表的なのはα-リノレン酸と魚の油に多く含まれるEPA、DHAです。生活習慣病の予防や、うつ症状、認知症の予防、アレルギー症状の改善など、さまざまな効果が期待できます。魚
離れが進む現代では不足しがちなので積極的にとりましょう。
代表的なオイル
・亜麻仁油・えごま油
・魚油(EPA、DHA)
◆オメガ6系脂肪酸
体内で作ることのできない必須脂肪酸で、主なものはリノール酸です。加工食品など見えないところで多く使われているので、あえて積極的にとる必要はありません。ごま油などのオイルを適量使うのがおすすめです。
代表的なオイル
・ごま油
◆オメガ9系脂肪酸
体内で作ることができる脂肪酸で、オレイン酸が代表的なものです。悪玉
コレステロール値を下げ、善玉コレステロール値は下げない働きがあり、
便秘解消や不調改善が期待できます。酸化しにくく安定性があるので、生食から炒め物や揚げ物まで幅広く使えます。
代表的なオイル
・オリーブオイル
・菜種油
・米油
◆飽和脂肪酸
常温で固体になる脂肪酸で、ココナツオイル、バター、ラードなどに多く
含まれています。体脂肪として蓄えられやすい性質がありますが、料理に使うとコクが出ておいしくなるので、適量を心がけましょう。ココナツオイルは飽和脂肪酸を含むオイルの中では珍しく、体に脂肪が蓄積しにくいといわれています。
代表的なオイル
・ココナツオイル
・バター
亜麻仁油・えごま油
健康と美容に役立つ!オイルの賢い使い方 第1回目は「亜麻仁油・えごま油」です。
「亜麻仁油」は亜麻という植物の種子から作られる油で、フラックスシードオイルとも呼ばれています。一方「えごま油」はシソ科のえごまの種子から作られる油で、しそ油とも呼ばれています。
熱に弱く酸化しやすいので、炒め物や揚げ物に使うのはNG。加熱せずに
使うのがベストです。保存は冷蔵庫に入れ、早めに使い切りましょう。
◆あじのたたき+えごま油
あじのたたき(1人分)にえごま油小さじ1/2をかける。えごま油は風味が
まろやかなので、あじのたたきとなじみがよい。あじに含まれているEPA、DHAも合わせて摂取できる。
◆みそ汁+えごま油
みそ汁(1人分)にえごま油小さじ1/2をかける。えごま油はサラリと軽いので、みそ汁に入れても油っぽくならない。毎日少しずつとり続けたい人におすすめ。
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