「男子の反抗期に対する母親の関わり方」を教えてくださいというテーマです。これって結構タイヘンだししんどいんですよね。特に母親にとっての男の子供(息子)の場合は、全く得体が知れないので、どう対応していいかわからず右往左往するという経験を私もしました。佐藤ママは、

反抗してママのことクソババアとか言っても全然いいけど、反抗してもいいけど勉強してね。

と繰り返し言っていたそうです。さすがです。「反抗してもいいけど勉強してね」私は言えなかったな。普段から「勉強してね」というセリフ自体言わなかったというのもありますが。

反抗してるから勉強しないなんて、それはありえない。反抗と勉強は全然違うよねって。それはただ反抗期を言い訳にしてるだけなんで、勉強するのとは別だから、まあ反抗するのは良いけど、反抗しながら勉強してね、って言ってました。反抗期を言い訳にするな。って言っといてください。

だって反抗なんて意味ないでしょ。それで、あのお、反抗してもいいから勉強はしなさいよ、って。勉強しないなんて「何考えてんの?」って、冷たく当たることですね。冷たい声で言うのがコツです。高い声で感情的にものとを言ってもやろうという気にならないんですよ。

高い声で感情的にモノを言っても、誰も聞こうという気にならないですよね。大人どうしでもそうですよね。だから感情的なものの言い方は絶対ダメなんですよ。

反抗なんて、それはお母さんの態度とかに腹を立ててるだけですから、それはお母さんの態度が悪いだけなんでね。


佐藤ママは子どもに反抗期がなかったことを次のように考察しています。ここから大事です。

子どもたちを比較しないとかね、一切言わなかったし、点数のことも怒ったりしなかったし、できないってことがあったら、必ずできるようになるまで、一緒にやったし、それぞれ別々にそれぞれの子どもをひとりずつ見てやったんです。


だから比較しないっていうのは本当に腹括って比較しなかったんですよ。


ここですね。「比較しない」。そして、子どもが何人いても「ひとりひとり別々にそれぞれの子どもを見る」です。実は私、これが最初できていなかったんですね。長男でうまく行ったやり方をそのまんま次男でやろうとした。そうしたら次男からものすごい反抗を喰らったんです。ほとんどサンドバック状態でしたね。幸い、私は、キー!!!とかって高い声で感情的にモノを言うタチではないので、そこだけは大丈夫でしたが。そして松下先生に相談したお陰で、長男での成功体験をそのまんま次男に適用しようとしたという大失態に気づくことができ、遅ればせながら挽回に成功しました。

佐藤ママがおっしゃるように、比較しないっていうのは、本当に、

腹括って

比較しないと心に決めないといけません。腹を括るというのは「心に決める」ことです。自分の中のルールを守る。自分自身への信用をかけて、言わないやらないと心に決めるのです。

これらのことで親への反抗がなくなるかどうかはわかりません。しかし、家族の人間関係がこじれたり、家の雰囲気が悪くなることは回避できます。佐藤ママが言うように、反抗というのはお母さんの態度が悪いだけなんでね、おっしゃる通りです。私も「私が悪うございました」と反省しました。兄弟とはいえ、兄貴のお下がりの「子育て」なんて、

嫌だっ!!!
触んなよ!!

とごねるのは当然ですよね。「ひとりの人格として尊重」が甘かった。長男次男それぞれに対し、それぞれのやり方でやらねばならなかったのです。これって精神科医の仕事でも重要なんですよね。同じ「うつ病」の治療でもひとりひとり全然違うわけですから、診察内容も話し方さえもそれぞれに適したものにしなければならない。何度も何度もやっていくうちに気づいていくものなのですが、子供となると2人とか3人ですからね、何どもというわけにはいかない。なので「日頃の心がけ」として「ひとりひとり別々に、一人っ子の様に育てる」と意識するのは大事ですね。