今週、ベトナム・ハノイでトランプ大統領と金正恩委員長による2回目の米朝首脳会談が開催されました。
完全な非核化に向けた合意には至りませんでしたが、今回もトランプ大統領から直接、拉致問題が提起され、日本の考え方が伝えられたことは大きな成果です。

トランプ大統領は首脳会談後、金正恩委員長と建設的な時間を過ごしたとしつつも、
北朝鮮は部分的な非核化の見返りとして制裁の完全な解除を求めてきたが、米国はこれを受け入れなかったと述べています。
日本としても、朝鮮半島の非核化を実現するとの強い決意の下、安易な妥協を行わず、
同時に建設的な議論を続け、北朝鮮の具体的な行動を促していくとのトランプ大統領の決断を全面的に支持しています。

トランプ大統領と安倍総理は、米朝首脳会談直前に電話会談を行い、日米で方針を確認し、拉致問題など日本の考え方を伝えていました。
そして、米朝会談後にも、ハノイからの帰路に着いた直後の大統領専用機中のトランプ大統領と電話会談を行いました。
トランプ大統領就任後、29回目の電話会談です。
電話会談には私も同席しましたが、トランプ大統領から、今回の会談の結果について説明があり、
トランプ大統領と金委員長の1対1の会談の場で拉致問題について提起し、安倍総理の拉致問題についての考え方を明確に伝えたとの説明がありました。
それに続く夕食会でも拉致問題を提起し、首脳間での真剣な議論が行われたとも伝えられました。

御家族も御高齢となる中、一日も早い解決に向け、日米間の緊密な連携と並行し、あらゆるチャンスを逃さず、我が国自身が主体的に、そして果断に行動していく決意です。

我が国としては引き続き米朝プロセスを後押ししていき、今後も関係国とも緊密に意思疎通を図りつつ、日米で一層緊密に連携し、核・ミサイル、そして最も重要な拉致問題といった諸問題の解決に全力をあげてまいります。