映画 カポネ 悪人にみじめな人生があってよかった | 気むずかしい いろいろ

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ギャングスターだったアル・カポネの、晩年を描いたものとあったので、

どんなじーさんが演じているんだろうとおもったら、トム・ハーディが特殊メイクで挑んでいてびっくり。

 

特殊メイクで爺さんにしては、目に力がありすぎる。

なんでトム・ハーディ?と思って、カポネの晩年をググってみたら、

48歳で死んでいた。

 

15歳のときにかかった淋病がもとで脳がやられ、

40歳で出所した時は、ぼろぼろで認知症になっていたらしい。

 

この映画は、事実を基にしているとあるが、大部分は創作。

淋病だったこと、10億ちかい隠し財産があったこと、FBIに晩年も監視されていたこと、

息子がボンクラだったことと、ポイントポイントが事実なだけあって、

ほとんどは、“こうだっただろう”で作られているんだそう。

 

そしてささやかれるのが、「カポネの認知症は、フリじゃないのか」だ。

 

だから、目だけ妙にギラギラしたあの演技やったんか。

ようやく腑に落ちたが、やっぱり、トム・ハーディ演じるカポネには違和感があったな。

 

カリフォルニアの広大な土地に、広大な屋敷を持ち、

使用人と、部下に家の世話をさせて、

一日中庭をみてすごす。

 

記憶がないのはまだいいとして、

おしっこもらすは、クソをもらすわ。

過去の殺した仲間たちが亡霊となって現れ、

現実の、過去と、妄想がごっちゃになった世界をいったりきたり。

 

憐れな姿で、安心した。

ギャングスターったって、大量殺人者だからね。

晩年も、人から巻き上げた金で悠々自適に暮らしたわけじゃなくて、ひと安心した。

 

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2020年アメリカ

脚本・監督:ジョシュ・トランク

出演:トム・ハーディ、リンダ・カーデリーニ、ジャック・ロウデン、マット・ディロン

 

▼カポネ

 

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