甘えるってこそばゆい



昨日、友だち2人と食事をしていて

お皿に手を伸ばしたら

手元のお皿にあった胡麻ダレを

ブラウスの袖にベッタリとつけてしまった(笑)



「あ、なんかついてる気がする」

呑気にしてたら


1人の友だちがバタバタと
ティッシュと携帯用のシミ抜きシートを
鞄から出してくれ



もう1人の友だちが

私の腕とブラウスの間に

ティッシュを挟み

シミ抜きシートでポンポンと

キレイにしてくれた




私はそこに甘えた


されるがままに


小さな子どもみたいに



そしたらなんだか心がこそばゆくて

「えへへ」ってニヤけて笑っちゃった



はい、私はもう41歳
立派な大人です(笑)


優しいお母さんに
あま〜い蜜を与えてもらったような

優しい温もりに守られているような

特別扱いしてもらっているような



2人の愛に包まれて

私の心はモソモソと照れていた



大事にされてる

そう感じた








おっちょこちょいな私はダメなのか?



私はおっちょこちょいのポンコツ


子どもの頃から

いつも何かしらやらかしてた



つまづいて転んだり

包丁で手を切ったり

お皿を落として割ったり

ドアに手を挟んだり

忘れ物したり



失敗ばかり


祖父母や親には大きな声で怒られた

怒鳴られた


「何やってるの!!」

「バカ!!!」

「落ち着いてるようで落ち着いていない」


いつもそう怒られ
呆れたような嫌な顔をされた


「忙しいんだから手を煩わせるな!」

「心配をかけさせるな!」

「ちゃんとしろ!」

「子どもでいるな!」


そんなメッセージを受け取り続けた




ちょっとの失敗なのに

とても悪いことをしているような

なんとも居心地の悪い

私の居場所がなくなる

そんな気持ちになった



落ち着いてないからダメなんだ

私はおっちょこちょいなんだ

なんとかしないと


人前で失敗をするのは恥ずかしいこと

おっちょこちょいはダメ

落ち着きなさい

品よく礼儀よくしなさい

ちゃんとしなさい
失敗は許されない



それでもやらかしちゃう


自分を責める

親の代わりに自分を怒鳴る


「そんなんでどうするんだ!!」

「もっと神経を使え!」

「こんなこともできないのか!!」



おっちょこちょいのポンコツが

ちゃんとした人間の皮をかぶる


“ちゃんとした風“長女の出来上がり



これが前の私


甘えられないまま

甘えさせてもらえないまま

私は大人になった







そんなに怒らないであげてほしい



でも今、子どもをやってる

甘え直してる



相手は親ではないけど

友だちだけど


何かやらかしてしまうことを

ダメなこととしていたときには

決して味わえなかった感覚


甘えるって
こそばゆくて
甘い蜜の味
デレデレしちゃう


私はおっちょこちょいのポンコツ
もうダメ人間でいいや〜


そう開き直って
そんな自分を大切にしていたら


周りはみんな優しい
私に手をかけてくれる


嬉しい



袖に胡麻ダレをつけてしまう


こんななんでもないことに

私は何十年苦しめられてきたのだろう


なんでもないことで

山のように自分を叱責してきた


全ては『なんでもないこと』なのに




街で

なんでもないことで

子どもを怒鳴る親を見かけると


「頼むからそんなことで怒らないでやってくれ」

と感じるのだけど


たぶんこれなんだろうな



子どもは何も悪いことしてないんだよ


親の心に余裕がなくて

一方的に怒ってるだけでさ


悲しい構図がそこにある




もっと甘やかしていい
みんなもっと自分を甘やかしていい


親にされたみたいに
自分にわけのわからない厳しさを
向けなくていい


親がしてくれなくても
自分が自分を甘やかしていい


親も自分のことを甘やかしていい


そしたら

子どものことも自然と甘やかせる



甘えるって

なんともいえない

こそばゆい幸せ体験だよ


そんなこそばゆい甘い体験を
子どもにはたくさんして欲しいと思う


「甘える体験」が
子どもの心を強くする


自分や他人への信頼感を育む


そんな体験ができずに
大人になった人たちも


今から、これから、
そんなこそばゆい体験をしながら
生きてほしいなと


そんな風に思う